細川俊之

少女への手紙 – 細川俊之

もう逢うことも ないだろうけれど
おまえの微笑み なくさないで欲しい
あしたおれが いなくなっても
おまえの哀しみは すぐに消える
枯葉の音をきき 友達に電話をして
わるい夢をみたと 話すがいい……

少女よ ありがとう
こんな男を 愛してくれて
優しい心さえ あずけてくれた
少女よ ありがとう
おまえのそばで 昔に帰り
時には涙さえ 流すことも出来た

もう逢うことも ないだろうけれど
おまえの思い出 なくさないでいるよ
いつか寒い時がすぎたら
おまえもほんとうの 恋をするさ
そのときおれのこと 思い出す事もなく
遠い夢のかけら 捨てるがいい……

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