細川俊之

コーヒーハウスの日々 – 細川俊之

少し前のつかれた日々
ぼくはよくあの店で
クリスティを読んだりしてた
何時間も……
だれとも話さないぼくだったが
ほんとうはだれとでも話してた
今よりかはズッと………

あのむすめはどうしたろう
結ばれて子供抱いて
コーヒーものまなくなって
いるのかな……
何か言いたそうにぼくをみてた
あれは風の強い日それっきり
季節だけが過ぎた……

もしかしたら青春なんて
あの程度かも知れない
それでもいい帰れるならば
帰りたい……
もう少し陽気に話しをして
もう少し鮮かな恋をして
涙ぐんでみたい……

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