竹渕慶

ごめんねなんて言わない – 竹渕慶

別れた夜 心に決めた
君を忘れるひとり旅
気取ったような服はいらない
履きなれたジーンズ スニーカー

ふたり手をとり合って歩くはずだったのに
悔しいからこの際 ひとり 行くと決めたの

ごめんね なんて言わないよ
写真もメールもまだ消せないけど
知らない風 海沿いの道
のんびり歩くのもいいのかな
君と話してた海を見てるよ
泣きたくなるくらいに綺麗なの

まぶた閉じて 深呼吸して
真っさらになって帰るんだ

不安な気持ち 素直に伝えられなくて
君を遠ざけたのは私の方だったの

ごめんね なんて言わないよ
季節はずれの花火したいな
知らない街 時のリズム
夕陽が沈むまで黄昏れよう
君はいま 何をしているのかな

思い出にさよならを言いにきたのに
大切だった 見上げた空がにじむよ

ごめんね やっぱ好きだよ
なに食べてもなんか味気ないよ
知らない街 降るような星
ひとりじゃ涙溢れるだけ
君が隣にいたら 肩を抱いてくれたら
今なら素直な私になれる
あした君のいる街へ帰ろう

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