あゝ夢の世や夢の夜や 今は三年のその昔時も弥生の半ばごろ いと懐しき父母や十有余年がその間 朝な夕なにながめたる春は花咲き夏茂り 秋はもみじの錦衣冬は雪ふる故郷に 心も残る山々や月さえ宿る清水に 惜しむ別れをステーション