研ナオコ

  • 女心のタンゴ – 研ナオコ

    窓をあければ あなたが見える帰る背中が 小さく見える未練ごころに 小雨が降ってこんなに 私を泣かせるあゝ今さら 何をしてほしいというのすべてが終り これでいいはずよ雨 雨 もっとあの背中に降ってそして泣かせて 古い日記の ページの中でうらみ書いたり すがってみたり恋に賭けてた 女の姿これきりどこかへ 捨てましょうあゝ今さら 何をしてほしいというの想い出なんか 邪魔になるだけよ雨 雨 もっとこの窓辺…

  • 名画座 – 研ナオコ

    男はいつもフランス映画の気障で淋しげな主役気取りさやさしさとずるさあやつって 逃げてくわ AiYaYa起きぬけにサヨナラのラブレターからっぽのボトルにポツンと差しあの人は憎い散りぎわを演じたつもり 泣かないで もう愛さないで下手な言い訳だけ残して幸福な朝に出て行った セピア色の恋 ああ クライ…クライ…クライ…クライ…別離の場面をください道化者なら ろくでなしならもいちど せめてああ クライ…クラ…

  • 第三の女 – 研ナオコ

    今夜は宵から夜霧が深くてたばこの煙も低くたれこめている待つだけ待ったら帰ればいいのにそれさえ出来ずに一人たたずむ私恋人だけれど 三番目あなたにとって 軽い相手ね今ごろあなたは誰かを抱きしめ私のことなど夢の中にさえもないのね 可愛い女と最初にくどかれ私の人生それできまったみたい小さなお部屋であなたを待ち待ちあれこれ悩んで やがてどうにかなるわ恋人だけれど 三番目あなたにとって軽い相手ね陽気な顔して笑…

  • 京都の女の子 – 研ナオコ

    おいでよ おいでよ おいでよおいでよ 京都の女の子可愛い 可愛い 可愛い可愛い 京都の女の子すれちがう その時の石けんの匂いしとやかな あの姿忘れられないよ清水の坂の上 たそがれの河原町嵐山でも比叡でもどこで逢おうか 京都の女の子 好きだよ 好きだよ 好きだよ好きだよ 京都の女の子やさしい やさしい やさしいやさしい 京都の女の子ほろほろと 涙ぐむ白い指かんでうつむいた いじらしさ今も想い出す苔寺…

  • ふられてやるさ – 研ナオコ

    ねぇ誰か聞いとくれ あたしの恋ものがたりあいつときたら「忘れないよ」と冷たく背を向けた二人のにおいがする 部屋ですごして行くにはとてもつらくて あたしの目から 涙の雨が降る バカだよと夜風が笑うやめなよと人が言うけどあたしだって女だもの むきになるじゃない ふられてやるさ ふられてやるさじゃまなんかしたくない ねぇ誰か聞いとくれ あたしの恋ものがたり精一杯の勇気を出して あいつの部屋の前二人の笑い…

  • 一年草 – 研ナオコ

    時の谷間に咲く三色すみれプリズムのように 季節をうつす好きな花はみな一年草ビロードの花べん 見つめながら遠い昔を 重ねてみるの 街の花屋で見る忘れな草はうすくれないに 私を染める好きな花はみな一年草一人言の癖 つき始めて足を早める 夕暮れの中 頬が冷たい秋コスモスの花風に揺れてる 心が一つ好きな花はみな一年草そう言って去った あなたのこと思い出すのも 今は辛いの 「好きな花はみな一年草」 人気の新…

  • 陽は昇り 陽は沈み – 研ナオコ

    何というさびしい生き方なんだとあなたは私を笑うでしょうさびしいといえばさびしい悲しいといえば悲しいそうね そうでしょうね 馬鹿な女の見本のようにたった一人を想いつづけて私の中では想い出が重たい荷物になるのです 陽は昇り 陽は沈み時は流れても私は私 恋は恋私は私 恋は恋 それほどの恋ではなかったはずだとあなたはしらけてしまうでしょうありがちなことといえるしあやまちといえばいえるしそうね そうでしょう…

  • 夢枕 – 研ナオコ

    あんな男のひとりやふたりどうってことないよ あたしには浮気がバレて こそこそと逃げ出す男なんて ゴメンだよ だけどやっぱり 寒い晩には思い出すのさ あついあんたの胸を 淋しいね 悲しいねおんなでいる事がどうせあたしは 今夜もひとり夢枕に すがりつく あんな男と別れた後は幸福ずくめで 良かったわつぎからつぎと 粋な男が花束かかえて やってくる そんな強がり 言っては見てもひきずってる 暗いあんたの影…

  • 大都会のやさぐれ女 – 研ナオコ

    可愛がられて 愛されてビルの谷間へ 捨てられたよごれついでに 路地裏行けば気になる男の あの眼つきやさぐれ女の 流れ唄 流れ唄 派手な暮らしは したいけどおよびじゃないから あきらめる意地を張っても 日暮れの風に笑われちゃうの 情けないやさぐれ女の はぐれ唄 はぐれ唄 たとえ姿はやつれてもさびちゃいないよ まごころは街のよどみに さまよいながら明るい明日を 夢に見るやさぐれ女の 子守唄 子守唄 人…

  • 口紅をふきとれ – 研ナオコ

    口紅を落して いっそ女でなくなれば心のいたみも少しは消えて行くでしょう鏡にむかえば まだまだ未練がブルーのまぶたでゆれてる 私は私でそんな自分を憎みつつそれでもやっぱり女の夢におぼれるわ煙草のけむりがゆらゆら流れていつしか日ぐれにまぎれる あなたが使うあてのない枕に頬をすり寄せて二三日死んだふりしているしかみちがない 生れ変るならこの次はきっと気まぐれな男でしょう愛が消えたあとのきまり文句なんてい…

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