真木ひでと

雨の東京 – 真木ひでと

おまえがそばに いるような
そんな気がして 飲んでいる
雨の東京の 片すみは
恋にはぐれた 奴ばかり
泣かせてくれるな 流しうた

あれからひとりで いるという
風の便りが なつかしい
雨の東京の おもいでは
濡れて送った 帰り道
呼びとめたいような うしろ影

いつかはきっと めぐり逢い
抱いてやりたい いつまでも
雨の東京に うるむ灯(ひ)も
夢をのこして 消えてゆく
逢えない二人を 結ぶように

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百人の男 – 真木ひでと

百人の男の 優しい腕よりもあんたの冷たさが ただ恋しい時もある一緒に死のうかと 馬鹿な気まぐれ言葉遊びでも酔えれば 酔えればいいわ別離(わかれ)が音もなく しの

しあわせうすい女です – 真木ひでと

なんども男に 裏切られ歩きつづけた みれん街愛の終りをくりかえし涙 涙 涙 ぬらした 傷のあとしあわせうすい 女ですしあわせうすい 女ですこのままひとりで 生き

ほたる川 – 真木ひでと

甘いネオンの こぼれ灯(び)にひかれ今夜も来たんだね 泣きながら一つ 二つ ほら 三つはぐれほたるよ 疲れたらホーホー この指に ホーホー 止まりなよおまえも 

抱擁 – 真木ひでと

頬を寄せあった あなたの匂いが私のいちばん 好きな匂いよ目を閉じて いつまでも踊っていたい 恋に酔う心泣きたくなるほどあなたが 好きよもしもあなたから 別れの言

石狩挽歌 – 真木ひでと

海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つっぽ)の ヤン衆がさわぐ雪に埋もれた 番屋の隅でわたしゃ夜通し 飯を炊くあれからニシンは どこへ行ったやら破れ

恋あざみ – 真木ひでと

愛しあっても どうにもならぬ今日と言う日が 行き止まり思い出だけの あなたゆえ遠くで倖せ 祈りましょうあたしは 酒場の恋あざみ純(うぶ)な気持ちで 愛していても

女の意地 – 真木ひでと

こんなに別れが 苦しいものなら二度と恋など したくはないわ忘れられない あのひとだけど別れにゃならない女の意地なの二度と逢うまい 別れた人に逢えば未練の 泪をさ

おんなの夢 – 真木ひでと

一度でいいから 人並にあなたの妻と 呼ばれてみたいあゝ夢を…… 夢を……夢をみたのよ他人じゃないよと 抱きしめられて一生一度の 恋に泣くひとりでこれから 生きる

船頭小唄 – 真木ひでと

おれは河原の 枯れすゝき同じお前も 枯れすゝきどうせ二人は この世では花の咲かない 枯れすゝき死ぬも生きるも ねえお前水の流れに 何変ろおれもお前も 利根川の船

命かれても – 真木ひでと

惚れて振られた 女の心あんたなんかにゃ わかるまい押え切れない 淋しさは死ぬことよりも つらいけどなぐさめなんかは 欲しくないみんなあんたが おしえてくれた酒も

涙の輪舞 – 真木ひでと

愛してほしい お願いだから戻って来てよ 今すぐここにいつからあんたと他人になった永すぎるのよ 一人の夜はくわえ煙草も空しいばかり愛してほしい お馬鹿さんでも戻っ

悪夢の街 – 真木ひでと

許してよ 許してよ愛が 愛が 愛が ないならばはなしてよ はなしてよもつれあって倒れる 影ぼうし何がいい こんなこと束の間のぬくもりを追うだけ愛もなく抱きあう 

バラの一枝 – 真木ひでと

愛がほしいと 眼をとじりゃあなた優しい 絵そらごと一緒に死のうか いますぐにいゝの いゝのよ そんな嘘きけばよけいにつらくなる男ごころの すきま風衿にほつれる 

恋におぼれて – 真木ひでと

ひきとめないわ帰るならいちばんきれいな笑顔をみせてさよならひとことそう云うだけよ平気なふりして別れて行くのサンタマリアの鐘が鳴る許して 許して たすけてとたそが

片想い – 真木ひでと

だめよ 未練がつのるからもうこれ以上 逢えないわ恋に乱れた おくれ毛がぬれて 冷たい しのび逢い好きで 好きで別れますつらいけどいいえ 本気じゃなかったわあんた

夜のリズム – 真木ひでと

云(い)いよられて 云(い)いよられて 誘われて誘われて 誘われて 落ちたのよ夜更け 酒場の すみっこでなんだか この世に たった二人生きてるような 気がしたの

元気の星 – 真木ひでと

子供の頃からエースで4番白球追いかけ 大人になって力でつかんだ 背番号みんなの夢を 果したい元気 ハツラツ それが勝利の合い言葉おっかけギャルにも 平常心だ取材

三陸海岸 – 真木ひでと

北上おろしを 背に受けて船は港を あとにする朱塗りの秋も 色あせて後は粉雪 待つばかり古い恋だと 人は云うけどあなたが私の道しるべ寒さしのぎでいいから 抱いて三

夢よもういちど – 真木ひでと

あなただけをとても 好きよ 好きよいまでもこころがわりきいた夜も愛は あかく炎(も)えてるあゝ たとえ誰かがあゝ 指をさそうと私だけの ひとと決めて生きてきたの

札幌ぶるうす – 真木ひでと

たばこは おやめよ 口紅(くちべに)もうすめの方が にあうよと帰るまぎわに 云(い)ったひとひとり焦(こが)れて 夢を待つ北の恋街(こいまち) 札幌ぶるうす噂で

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