真っ白なキャンバス

Ray – 真っ白なキャンバス

去れば今も美しいなんて
気楽な馬鹿になれやしない

叶わない理想なら逃げる
姑息なやつになりたくない

透明な明日も 真っ白な今日も
捨てきれない昨日に咽(の)まれてしまう

現実は既に迷妄(めいもう)に落ちて
感情を粧し私は歌って

何もかも幻想と化すこの陰を
照らせ 明かせ 全て白に染めて

正解なんて無いけれど
間違いだって無いから

何者にもなれない仇花(あだはな)の
生きる意味を 理由を綴らせて

世界に満ちた空白に私を描くから

いつの間にか上書きされた
気が付けば受け入れていた

一つずつ歩んでいく度に
一つずつ失うのか

嗚呼、佞言(ねいげん)も情も冷評も
藻掻く程に絡まって

嘘でいい なんて嘘だ
遠ざかる夢へと転がっていけ

透明な明日も 真っ白な今日も
捨てきれない昨日に咽まれてしまう

現実は既に迷妄に落ちて
感情を粧し私は歌って

何もない人生に一縷(いちる)差す光
照らせ 明かせ 見失わぬように

永遠なんて無いけれど
今だってどこにも無い

何者にもなれない仇花の
生きる意味を 理由を綴らせて

世界に満ちた空白に私を描くから
どうかその目に私を映して

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