瀬生ひろ菜

別れの月夜 – 瀬生ひろ菜

こんな月夜に こんな月夜に
飲めない酒で
そこそこ酔って 歩いています
大丈夫(だいじょぶ)ですかの 言葉をよそに
倉敷川の 川面にゆれる
ねぇお月さま お月さまてば
私ひとりに なっちゃった
なっちゃった…

こんな月夜に こんな月夜に
悲しいくらい
きれいな顔で 浮かんでいます
二人で通った 町屋のカフェも
今夜はなぜか 灯りも消えて
ねぇお月さま お月さまてば
どんな女に 見えますか
見えますか…

こんな月夜に こんな月夜に
いけないことね
あなたの傘を 探しています
あしたの朝には 旅立つ人を
岡山駅に 笑顔で見送(おく)る
ねぇお月さま お月さまてば
私 元気に なれますね
なれますね

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