濱田金吾
避暑地の出来事 – 濱田金吾
ふざけた季節が通り過ぎた後
ほてった砂さえ暑さを失くしてゆく
都会からの手紙読んでから
お前はひどくふさぎ込んでたね
遠くばかりをぼんやり見てはある日姿消した
どうせひと夏きりのスナップ・ショット
ピントのずれた瞳のシャドウ
泣きたいくらいにいい女だったぜ
浜辺でビールの空缶を蹴って
ジープに寝ころび水平線ながめた
誰か別の恋人がいると
打ち明ければ良かったじゃないか
嘘の名前と嘘のアドレス俺に教えただけ
どうせ火遊びなのって背中を向けた
切ないほどの海のパノラマ
泣きたいくらいにいい女だったぜ
どうせひと夏きりのスナップ・ショット
ピントのずれた瞳のシャドウ
泣きたいくらいにいい女だったぜ