清水綾子

13月の雨~せめて雨が止むまで~ – 清水綾子

片手ばかりの荷物を下げ
リムジンバスに乗り込む私
旅の名残りをかき消すよに
雨が窓辺を叩く

帰りたくないわひとりの部屋に
せめて雨が止むまであなた眠らせて
見失っていただけやさしさを
だからあなた私にそっと耳元で
愛し方を教えて

むきになるのが若さだよと
いつも笑って云ってたあなた
ごめんなさいね気付かないで
勝手すぎたわ私

湾岸の灯り 心にしみる
離れていた分だけあなた抱きしめて
胸の痛みその手で切り取って
知らず知らず涙がほほを駈けてゆく
おもいでさえ隠して

帰りたくないわひとりの部屋に
せめて雨が止むまであなた眠らせて
見失っていただけやさしさを
だからあなた私にそっと耳元で
愛し方を教えて

愛し方を教えて

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