清水まり子

湯治場 – 清水まり子

許してかあさん 親不孝
娘の十年 二十年
どうにか明日が 見えたから
母子(おやこ)ふたりの 湯治場へ
ご恩返しは ご恩返しは これから
夢が待つ

背中を流せば やつれたね
私の心も 傷のあと
夜空のとうさん 見てるやら
母子(おやこ)ふたりが 湯治場で
涙かくして 涙かくして 湯けむり
露天風呂

生きようかあさん 負けないで
倖せ手さぐり 夢さがし
一緒に暮らして 支えあう
心固める 湯治場の
寝ものがたりは 寝ものがたりは つきない
夜の風

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絡み酒 – 清水まり子

宴の夜に水を差す くどい皮肉で 濁り酒うまい肴も いただけぬ まずい嫌味に 呆れ顔流しても いさめても 肩を抱かれて繰り返す長い ただ長い話が いつまでもなるべ

化粧崩れ – 清水まり子

重ね重ねてできました浮世離れの白い肌若い 若い女にゃ負けないと無理を重ねる白い粉素顔をさらすよな 汗にも負けずたとえ、地肌で 息できずとも今日もどこかで 重ねて

優しい嘘 – 清水まり子

夕暮れベンチに腰かけてすり減った靴底見つめてた歩いて歩いてからまわり闇につつまれ壊れそうさただただひたすら生きてきたあなたがなんで消えてくの無念の涙を受け止める

あなたへ… – 清水まり子

あなたがもういないことは 本当は分っていました温もり消えたこと 分かっていましたあなたはあなたのまま 真っ直ぐに生き抜いただけわたしの心がただ幼かっただけ瞼閉じ

花の舟 – 清水まり子

化粧おとせば 鏡の中に母に似てきた 私が映るおとぎ話しの 夢でもいいの 夢でもいいの幾つになろうと 恋を追うおんな悲しい 花の舟惚れた男が 飲む酒ならば肌で温め

とまり木情話 – 清水まり子

裏街とまり木 男のなみだ木枯らし背中に 吹かないで女が男を 棄ててゆくこのごろよく聞く 話だね涙はここらで 通せんぼ始発電車の音がする子猫のようでも 女は恐い心

父娘坂 台詞入りヴァージョン – 清水まり子

(セリフ)花嫁人形のようにきれいだぁ今日 お父さんの手から離れていくんだねお父さん 本当に長い間お世話になりましただめだなぁ泣かないつもりだったのに山に山風 野

酔っぱらっちゃった – 清水まり子

飲めるわよ 酒ぐらいたかが色つき 水じゃない聞いてるわ サヨナラをまわりくどいわ 言い方が酔っぱらっちゃった 振りしているわ泣き上戸だと 廻りに見えるよにここま

流れて津軽 – 清水まり子

よされよされと しばれて積もる雪はおんなの 恨み花三昧は抱いても 情けは抱けぬみれん深浦 鯵ヶ沢よされ よされと 流れて津軽顔も知らない 両親(ふたおや)さまが

あなたへ -2020- – 清水まり子

いいかい?女の子はいつも可愛くいなさいあの日の言葉はまだこの胸の中あなたがもういないことは ほんとは分かっていました温もり消えたこと 分かっていましたあなたはあ

時は過ぎてゆく – 清水まり子

眠ってる間に 夢見てる間に時は流れ 過ぎてゆく子供の頃は もう夢の中時は時は 今も過ぎてゆくあなたの愛に 溺れているうちに時ははかなく 過ぎてゆくお前はかわいい

父さん、あのね。 – 清水まり子

瞼を閉じれば蘇る万年日焼けの太い腕今日もガタゴト バイクにまたがり配達姿の割烹着年がら年中 しかめっ面をして口を開けば 憎まれ口顔を合わせりゃ 喧嘩してばかり口

雪哭き津軽 – 清水まり子

撥(ばち)をたたけば 血を噴く指を口にくわえて くれた人雪が吠えれば ただ恋しくてこころ弘前 大間崎よされじょんから 雪哭(ゆきな)き津軽時の流れに 三味(しゃ

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