沖田真早美

  • 雪枕 – 沖田真早美

    「今度いつ逢えますか」胸でそっと 問いかける素肌合わせた 熱い夜(よ)も別れの時刻(とき)は 寒すぎて愛しいひとを 見送ればまるで雪を 抱いているようで寂しくて 寂しくてこぼれる涙で 解ける雪 夢でもし 逢えるなら眠っていたい 永遠に化粧直して 待ちわびる鳴らない携帯(でんわ) 悲しくて一人で過ごす この胸はまるで雪に 埋もれてるようで恋しくて 恋しくてこぼれる涙で 解ける雪 愛しいひとを 見送れ…

  • 恋の扉 – 沖田真早美

    もう恋はしないなんて 思っていたけれどあなたと逢った瞬間に 恋の扉が開いたの始めてなのに なんだか懐かしい遠い昔に同じ時間を 過ごしたようで…言葉はいらないの 答えはいらないの瞳(め)を見るだけで わかり合えるのそんな不思議な 夢の始まり 夕暮れに染まる街に 二つのシルエット家路を急ぐ人々の 波に逆らい歩いてく繋いだ指の 温もり愛しくて今日も明日も離したくない 離れたくない…涙はいらないの 一人じ…

  • 東京ケ丘 – 沖田真早美

    涙拭いてみても いつも心が泣いている愛するひとをなくし 今は哀しみだけです街の灯り ふたりして見てるだけで しあわせでした手を伸ばせば その先にいつだってあなたが いてくれた何もかも 消え去った ひとり 東京ケ丘 眠れなくてひとり 空を今夜も見上げれば優しい顔が浮かび 今も笑ってくれます何故にふたり 突然にこんな別離(わか)れ 来るのでしょうか愛してると 飽きるほど何度でも言ったら よかったわもう…

  • 残雪平野 – 沖田真早美

    海岸線を離れ 向かうあなたのふるさとは戻り雪に埋もれ まるで真冬のようです列車の窓 見つめても笑顔だけが 浮かんで来ます迷い道を 戻れない哀しみに終わりは ありますか帰らない 時を追い 走る残雪平野 遠く鳥が鳴いて 春は何処かに来てるのに暗く沈む胸は いつになったら明けるの日々が過ぎて 行くほどに想いだけが 深まるばかりつらいことも よろこびもいつだってふたりで 生きていた何処までも つづいてる …

  • 葉桜しぐれ – 沖田真早美

    二人の終わりを 告げるよに葉桜はらはら 舞い落ちるこらえきれずに 溢れる涙かすむあなたの 後ろ影男心の 移り気をせめて怨むな 葉桜しぐれ 半年前には 二人して桜を眺めた 花の夜今もあの日の 幸せだけが閉じた瞼に また浮かぶ未練心の ひと枝をせめて揺らすな 葉桜しぐれ 見送ることなら 慣れてますすがればなおさら つらいだけいいのこの恋 悔やみはしないもとの一人に 戻るだけ女心の 強がりをせめて散らす…

  • 津軽じょんからひとり旅 – 沖田真早美

    霙まじりの 海鳴りしぶき髪の先から 凍りつく胸で愚図つく 女の未練捨てに来ました 竜飛岬津軽じょんから じょんから ひとり旅 だるまストーブ チロチロ燃えて客もまばらな 浜酒場憎みきれない 面影浮かべひとり熱燗 鰺ケ沢津軽じょんから じょんから ひとり旅 まるで行く手を じゃまするように岩木おろしが 吹き荒れるなぜにつかめぬ 幸せひとつ春はいつ来る 五所川原津軽じょんから じょんから ひとり旅 人…

  • 夢っ娘アカネの三度笠 – 沖田真早美

    夢は初夢 清水の湊気まま我がまま 勝手に駿河無茶か新茶か 東海道は一富士二鷹 三度笠お初にござんす お見知りおきを夢っ娘アカネ 只今参上 誰を松原 何駿河湾カモメ追いかけ カラスに追われやけのやんぱち しぶきの花が一輪二輪 三度笠おひけえなすって 上州生まれ夢っ娘アカネ 只今参上 百花繚乱 千両えくぼ世間知らずの ひよっこ一羽義理と人情 仁義の坂を一押し二押し 三度笠じゃじゃ馬十八 番茶も出花夢っ…

  • 湘南・江ノ電 – 沖田真早美

    あなたはいまも 憶えてますか二人の愛が もつれたままで別れを迎えた 経緯(いきさつ)を路面電車の 私の後をあなたは車で 追いかけた途中下車して 戻っていたらあるいは出来た やり直し あの日の想い出 電車は走る藤沢 江ノ島 七里ヶ浜湘南・江ノ電 恋路線 あなたはいまも 憶えてますか二人が愛を 語った店は線路を横切る 甘味処(かんみどこ)路面電車を 何度も送りあんみつ二つで ねばってた悪い私の わがま…

  • きずな橋 – 沖田真早美

    三歩後ろを 歩いていても影がかさなる 月明かり広いこの世で 巡り逢い ふたりで生きる夢をつむいで 明日へとあなたと渡る きずな橋 肩を抱かれる このぬくもりで寒いこの世も 越えられるいのちかさねて これからも ふたりでひとつこの手離さず 寄り添ってあなたと渡る きずな橋 ここを渡れば 愛したどうし一生離れず いると云うどんな苦労も かなしみも ふたりで分けてこころ寄せ合い 春の日へあなたと渡る き…

  • 有明の月 – 沖田真早美

    あなたの背中が 闇に溶けて行くもう二度と逢えない 運命(さだめ)ですか風が頬を打つ 心震えてる行かないで 一人きり私を残して 行かないで泣き濡れて霞んでる 有明の月 愛しい面影 運ぶ月の船せつなさが波打ち 涙誘うたとえ離れても 想い変わらない恋しいの 今も尚あなたを忘れて 暮らせないこの心映し出す 有明の月 夢が覚める時 愛も消えますか逢いに来て もう一度私の願いを 叶えてと眠れずに見上げれば 有…

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