永原真夏

  • 100年後の食卓 – 永原真夏

    数年前には知らなかった誰かを「あなたはわたしの答えだよ」と食卓を囲み食べている今夜二人は同じ家に帰った 時や流行りに流されずその分 ごちゃごちゃして無理に盛り上がらなくてもいいものだアイデアとユーモアが小さな町の景色に溶けますように 生きると燃える生きると削る食べたら涙が溢れた何にも言わない何にも聞かないあなたが宿る場所を作ろう 繋がることを知った後の人は想像ばかりでややこしい一瞬で消えるならまだ…

  • Girl On a Dolphin – 永原真夏

    地球に降りた瞬間に泣きながら声を上げて少女は 涙集めて海を創る 大人になれば消えゆくの? わたしの胸は海のまま気がつけば 大きくなって世界が生まれたよ 銀色の鯖 太陽の光洞窟の主は海蛇竜宮の使いが眠り水面 輝く頃 ドルフィンキックで海を蹴って中指をずっと 空まで伸ばして世界の天井に タッチして 突き破って名のないものを見に行くの ざぶーん ざぶーん 忙しそうな人々よさらば わたしは先へゆく海より大…

  • 君の話 – 永原真夏

    輝く世界の真ん中で白けた表情で君は何思う君は何思う君は何思うのかい ああ 腐った排水溝の檸檬三日月にして歩こう電子タバコの煙 かき分けながら本当に焼けた匂い探して ああ つまんねえ 本当につまんねえ腐っていく友達の頬を大きな 大きな エレファントがパレードするのを見た たかが輝く世界の真ん中でたかが白けた表情で星はなぜ瞬き風はなぜ戦ぎ僕はなぜ生きるのか 思い出すのは 夕飯のカレー校庭に白い線引く …

  • 忘れられない日々となって – 永原真夏

    海の魚 山の獣に恋をしたの 叶わないままだから いくよ!メタモルフォーゼ必ずや君に会いに行く 足が生えて 手が生えて目 鼻 口 耳 進化して動くそしてまた気が付くんだ切なく鳴くの 胸の鼓動 会いたいな 愛しい人わからぬままに 高鳴る方へと血飛沫すらも きらきら笑う涙も太陽を含みながら さあ いま踊る命を君のために使おう恋の梯子を登って愛の外に出かけようどんな形で産まれても爪先立ちで 未来へ!嬉しく…

  • 春のファンファーレ – 永原真夏

    春のファンファーレ春のファンファーレを コンピューターも楽器の匂いがするの?豊かさを 豊かさ以外で愛した人は 皆音楽が好きになる 音楽が好きになる 制服で鳴らす ブラスバンドダイナモ照らされた ロックバンドwav.ファイルで歌う Otis Redding夕暮れ告げる魔笛 一心不乱に 花を 骸骨に生けた 涙 響き G♭君の鍵盤は開かれている野ざらしのPiano バチ鳴らせ 春のファンファーレ春のファ…

  • ON THE ROAD – 永原真夏

    この金が底ついたら路上に出ようぬるい風 湿ったコンクリート髪が冷えるわ しんしん それは虚しいかいどんな気持ち?セイ・エヴィバディ ON THE ROAD ON THE ROAD君がビルから飛び降りたいとき街の明かりを全て灯してよ隣を歩くから ON THE ROAD 「若いうちはそれでいいさ」とか 言う時の気持ちはどんなん?老いぼれてゆくのはどんなん死に際の台詞 どんなん 骨が錆びついた死者は歌う…

  • きれいなわたし – 永原真夏

    きれいなままでいるわたし自分でいうけど不気味だわ昨日はあんなに傷ついてひりひり ぎりぎりだったのよ 身だしなみを整えて腫れた瞼にヒアルロン扉をあけて立ち竦むもう二度と会えないんだな うつくしさよ意思であれどこまでも飛んでいける翼であれ ばらの花が好きなのは誰にも知られず咲きはじめ朽ちるときも誇らしく最後まで棘が残るから きれいなままでいるわたしあなたの顔を思い出すきれいなままでいるわたし涙がずっと…

  • 輝け炒飯 – 永原真夏

    おなかへった 家から出たくない重い体をStand Upして何にしようか 冷蔵庫 フリーズドライの冷凍庫ハムとカニカマ レタスと卵これしかないから あれにしよう今日は炒飯! 関羽 孔明 曹操 劉備きっと食べてた遥かなハヤブサやきめし・いりめし・いためし・お好きに残った食材全部入れるぞ!ごま油香る 着火 My FIREきみのおなかに Let it beレペゼンテーション台所すてきな すてきな 恋心 夜…

  • 霊能力 – 永原真夏

    イェー 満ち足りないわどいつもこいつも視えないやつらでイェー 霊能力者は暇で暇で仕方ないのよ もう 聞きたくないわ持て余してる ちからもう うんざりだわたしと遊ぼう ~砂場で ジャリジャリと 確かめなさい~ 愛は意味よりでっかいの言の葉 よい子は使わない方がいいわ迷子になるよ マジック・ランチャー心の中のクリーチャー 出てきちゃだめだよ、だめだよ、だめだよあやかしや・まやかしや・うらめしや とアウ…

  • 片目のロックスター – 永原真夏

    白くて四角い建物の ちょうど8階に住んでいます周りは 草木 生い茂り 湿った匂いがいたします突然ですが思うのです僕は今 思うのです此処から飛び降りてみたいと鳥みたいに飛んでみたいと何故なら自分にしか聞こえない声や半透明の人や影がちらちら 見えるからですそこにも・ここにも・あちらにも世間の皆様はノイローゼだとご忠告下さいますがそういうことだって きっと あると思います「僕の人生なんてこんなもんさ」っ…

Back to top button