永井龍雲

胡桃 – 永井龍雲

道で見つけた 可憐な花の
名前さえ知らずに 生きて来た
胡桃のような 固い指先で
触れようもなら 折れてしまうだろう
真面目なだけが 取り柄だった
仕事ばかりが 生き甲斐だった
俺は本当に 無骨者

俺を支えた 優しい人の
想いさえ気づかず 生きて来た
胡桃のような 野暮な頑固さで
お前無しでは 駄目になっただろう
無駄な事だと わかっていても
黒を白とは 言えなかった
俺は本当に 無骨者

夢は墓場に 疾に葬られ
在りかさえ知れずに 草生した
胡桃のような 粗野な掌で
お前抱いたら 惚れてしまうだろう
急ぐばかりの 人生だった
酔ってばかりが 気休めだった
俺は本当に 無骨者

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親友への手紙 – 永井龍雲

俺とお前は 無二の親友だから何かあった時は 連絡してくれよしばらく会っては いなかったけれど変わらぬ昔の気持ちでお前となら会える いつだって学生時代 あいつの教

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