水瀬あやこ

つぐない – 水瀬あやこ

窓に西陽があたる部屋は
いつもあなたの匂いがするわ
ひとり暮らせば 想い出すから
壁の傷も 残したまま おいてゆくわ
愛をつぐなえば 別れになるけど
こんな女でも 忘れないでね
優しすぎたのあなた
子供みたいなあなた
あすは他人同士になるけれど

心残りは あなたのこと
少し煙草も ひかえめにして
過去に縛られ 暮らすことより
わたしよりも可愛い人 探すことよ
愛をつぐなえば 重荷になるから
この町を離れ 暮らしてみるわ
お酒のむのもひとり
夢を見るのもひとり
あすは他人同士になるけれど

愛をつぐなえば 別れになるけど
こんな女でも 忘れないでね
優しすぎたのあなた
子供みたいなあなた
あすは他人同士になるけれど

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恋が終わりました – 水瀬あやこ

恋が終わりましたなぐさめよりも捨て方教えてくれませんか終わった恋はそれまでだというのにああ 愚かな自分に嫌気がさします私ばかりがあなたを好きだったけれど惨めだな

金魚 – 水瀬あやこ

カーテンの隙間から朝日が伸びてほほえみ仰ぐ前にドレスをまとう今日はどこで何をするのかくらい着替えている様子見れば分かるわ下手な嘘も愛しいから切ないのは鍵が閉まる

夜空の万華鏡 – 水瀬あやこ

朝露弾いた 青い草原の彼方で響くは 若い笑い声風にゆらゆらゆらゆら 揺れてさらさらさらさら なびいた長い髪が貴方に触れる一秒前にまぶたをつたうは 銀色の涙途切れ

生命の雨 – 水瀬あやこ

朝日が三日月を追い越し青い海と黄金の大地に降り注ぐころ眠りから覚めた清らかな生命(いのち)は今日の喜びを歌う大きな空を飛んでいる私がいつでも願うことはただあなた

エリカ – 水瀬あやこ

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大阪ノスタルジー – 水瀬あやこ

歩きくたびれた パンプスで最終便のホーム あわてて乗り込んだ源八橋から天守閣薄紅色に染まる 景色に会いたくて勢いだけで飛び出した大きな夢とカバン一つで空回りばか

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