明け方に訪れる
当たり前の風景は
ひとひらの影を成す
透明な濁りのように
酸素を奪う
訳もなく 泣き叫んでいた
低く唸るざわめきが
確かに聴こえる
果てなく広がる
存在の尊さに
赦すことをおぼえたのだろう
遠い朝の目覚め
昏迷を切り裂いて
歩き出していた
遠い朝の目覚め
昏迷を切り裂いて
鳴り止まない鼓動が
言葉も忘れて
立ち尽くしていた
眩い光へと
ゼロと無限のQ明
平衡な起点から
途方もない海原へ
何も恐れはしないと
地図は風に飛ばした
加速する星の上で
そっと微笑む
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