次松大助

真夏の雪 – 次松大助

ノアール、ごらん 自壊してく摩天楼の灯(ひ)
遥か月へ届かずに
ノアール、赤、叫びが弧を描いた
巨大な化け物(オグル)が横たわる

late moon, late moon, 退屈が降り注ぐ
夢の中へ お入り
瓦礫の海のよう 空と土を裂いて
火を吐瀉(はき)出せ 愛しい化け物(オグル)

さぁ、ノアール

裂開した夜の下 瓦礫の上のサーカス
闇を這った ネズミのように奪い合えよ
旋回した影の下 弱いものから祈った
空を裂いて はじまりの歌が響く

夜を泳げ

湿った夢のように 伽藍の中で遊ぼうね
崩れていくそばまで 目をつむってて
late moon, late moon, 口紅のようにあかく
甘い罪を 重ねて

さぁ、ノアール

裂開した夜の下 瓦礫の上のサーカス
闇を這った ネズミのように奪い合えよ
旋回した影の下 弱いものから祈った
空を裂いて あぁ、かなしみの歌は響いた

裂開した夜の下 木通(あけび)の空から
音もなく 真夏の雪が降り積もった
沈黙した星の下 児らは罵り合った
聞こえるかい?闇で塗りつぶせよ、ノアール

「月が見えたよ、何もなかったよ」
金の道を作っていた
「海が見えたよ、何もなかったよ」
幾億の波が光っていた

late moon, late moon, 退屈が降り積もる
愛しい化け物(オグル)、笑えよ

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