次松大助

木蓮の花庭 – 次松大助

目覚める前の白い光 どこかほっとした寂しい気持ち
枯葉の残る 春の小径 花の木陰に座ったその顔

眩暈の中で会えたのは 会いたかった悲しいもの
ぼくはどこにもいかないよ 木蓮の庭でほら午睡をした

白い空と強く吹く風 花の重みも知らないよ
何度めの春かと 君は笑っていて

嵐の中で会えたのは 会いたかった優しいもの
空の広さを、花の重さを、幾たび忘れては慄えるのでしょう
眩暈の中で会えたのは 会いたかった悲しいもの
いつか忘れてしまうのかな 君もぼくも愛と呼んだものを

目覚める前の白い光 風の音が消えた

眩暈の中で会えたのは 触れたかった儚いもの
ぼくはどこにもいかないよ 何度めの春かと空を見ていた
嵐の中で会えたのは 会いたかった優しいもの
いつかこの日を思い出すでしょう

永遠をゆるした あわい恋を
君とぼくが、愛と呼んだ日々を

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真夏の雪 – 次松大助

ノアール、ごらん 自壊してく摩天楼の灯(ひ)遥か月へ届かずにノアール、赤、叫びが弧を描いた巨大な化け物(オグル)が横たわるlate moon, late moo

枇杷に捧ぐ – 次松大助

うなだれた形になった影は濃くて 夏に吐きだされたそのままの青さで たった産声みたいにしおらしく固めた右手は空を切ったこの雲は夏を伏せてうなだれた僕らの熱を奪うん

喜劇“鴉片” – 次松大助

あれは あわれのこよ ごがつのそらに つばをはいてなのしった はなをちぎってゆくあれは めかけのこよ ごがつの そのくびが しろくひかるくらり、と うまをたぶら

花束を – 次松大助

鐘は鳴った天(あめ)と地(つち)の袋を握った少女たちはなにを祝うの、なにを祝ったの年の老いた尼僧が泣いたぼくは花束を持たせたかったなにを棄てるの、なにを抱いたの

まぼろしの日 – 次松大助

冬のあいだ眠っている 君の横で起きている浮き上がったその水面に 丸くひらく夢を映せ水の中を泳いでいる バスにみんな手を振ってる規則正しい君の寝息は いずれ小さな

これくらいの – 次松大助

「またしても春の手口、朝を拐(かどわ)かすわ」そう言って君が起きた 午後の光あー幸せのかたちをそっと、これくらいの箱に詰めてゆきます「世は春の日とかはりけり」菜

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