横道坊主

  • 狂った風 – 横道坊主

    叫び声にも似たブレーキ吸い込まれそうな地下鉄のホーム 生暖かい風が 通り過ぎていくよどんだ始発のSubway Station なぜか浮かない顔の人たち始まりと終わりの交差点 今にも飛び込みそうな 少女が一人怯えるように耳を塞ぐ 夜の街から朝の街へと掃き出る人と肩をすれちがう狂った風に吹かれながらみんなどこへ行くのだろう 悲しいくらいに不器用な少女は自分のいる場所をさがす これからどれくらい打ちのめ…

  • チンピラ – 横道坊主

    一世一代の夜なのに土砂降りの雨と空待ち合わせてた改札にお前は来なかった駅で拾った夕刊でお前の顔を探す安心できず思わず俺はダイヤル廻すお前は震える細い声アパートに帰ってた俺の声にホッとして「怖いよ」と呟いた チンピラの憂鬱な毎日を捨てようと臆病な俺たちが初めて手を結んだ日 部屋の電気を消したまま俺たちは考えた朝が来るまで数時間時計の音が響く逃げて追い込みかけられるか半殺しの目にあうか朝が来るまで数時…

  • MAD PARADE – 横道坊主

    高層ビルの屋上からアスファルトに飛び降りたTVカメラが見ていたものは真っ赤に熟した潰れたトマト氷のような冷たい眼で潰れたトマトを見下ろしてる 歪んだ情報つかまえて面白可笑しく飾られた潰れたトマトの意味よりも噂話に花が咲く数万フィートのフィルムの山に一切合財焼きつけろ 誰の為なのかもわからずに足並み揃えて生きていく何のためなのかわからずに奴は死に急ぐそばにいる誰もがわかったふりしたバカばかり逃げ場を…

  • WICKED ANGEL – 横道坊主

    吐いた息が通りの風景をぼかしてゆく何かに怯える子犬のように外の世界に目をつぶった小さなガラス窓の外は一月の乾いた風俺を受け入れようとしないお前の瞳のように でも お前はANGELまっすぐに生きてたそう、お前はANGEL何も悪い事はないさ 赤い髪をかきあげてつまんないねってつぶやいた暗い部屋でお前は俺に別れを告げた しょうがないと思いながらまた酒をあおってきっと明日はいい事がいい事があるはずだから …

  • TAXI DRIVER – 横道坊主

    TAXI DRIVERが言う事にゃ 俺はチャンスを逃してきた人生にいくつあるか解らない チャンスを俺は掴めなかったTAXI DRIVERが言う事にゃ 会社が潰れた時 目の前が真っ暗女房とガキの顔を見るのが辛い 毎日がそれからしばらく続いたDRIVER SAYS 若い頃のチャンスは しっかりと確実に掴まえな TAXI DRIVERが言う事にゃ そのガキも交通事故で失った女房と泣き暮れるばかりの毎日で…

  • 流星 – 横道坊主

    どれくらいの 闇の中を僕らはまた 行くの見えなかった 感じなかった痛みをまた 知るの 輝いたのは ただ一瞬の夜を引き裂く 流星 そして星は 激しく砕けてちぎれた僅かな 光を舞い上げ空にひとつ胸にひとつ 撃つ この命を この体をいつまででも どこまででも響かせていく 繋いでいく叩きつける 心の音 時の遥か 遠く 遠く思い出せば そっといつだって 君は君のあの場所へと還る この温もりは この悲しみを胸…

  • High or Low – 横道坊主

    傷つけ合って ナイフの様なライド突然の雨に ぶち込むのがハイ センス アホみたいな世界 付き合わされたお願いさBaby うまい事言ってんじゃねえ Oh Yeah 土砂降りの雨はOh Yeah ずぶ濡れて走れ 世界はそんなに 狭かねぇだろう分かったふりして 見過ごすのはロー センス 信用ない世界 また騙されてやめてくれよBaby また誰かのせいかよ Oh Yeah 黒い太陽はOh Yeah 毒を噛み…

  • サン – 横道坊主

    春の風が 立ち弾む 予感にざわつき痛む悲しみは束の間 陰に横たわる 雨が叩く 窓の音は トツトツと鳴り明けぬ梅雨の 空を仰ぎ 深く息をする独りぼっちの寂しさは 紛れる事なくいつも胸の 隅っこで 膝を抱えてた 夏の始まり 緑の葉 薫る風吹けば遠い記憶が切なげに 胸に去来する暑い陽射しを駆け抜ける様な一瞬にやがて蜩 夕涼み 秋の風が吹く またひとつ 季節が行く 吹雪く冬のアスファルト つまづきながら傷…

  • ハル – 横道坊主

    あの春の日の月は 眩しく輝いていてキリキリと痛む不安を そっと包んでいてくれた 誰が想像したろう 突然の別れをいや誰一人気付かない 静かな夜を 越えて寝息をたてる 君の寝顔をぼんやりと見つめて 約束をした 明日は君の好きだった あの海を見に行こう二度と見る事はないと 思ってた海を 穏やかな凪の彼方に君がいるような気がした You are the sea どんなに荒れ狂う風も いつかは穏やかになるそ…

  • ランデブー・ギター – 横道坊主

    ある晴れた日の夜 町に響き渡るギター月と猫と野良犬 月影と踊るギター ポロンと弦を爪弾くと ポロンと涙が一粒コツンと足を鳴らせば 胸を踊らせるギター お前と一緒に歌った 長い長い年月いくつも笑顔に出会えた 雨の日も晴れの日も ある嵐の日の夜 窓をたたく雨音月と猫はウトウト 夢の中に踊るギター ある雨上がりの午後 足下を見上げたら星屑の夜の空 星影に浮かぶギター ドボンと夜に飛び込むと キラリと跳ね…

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