槇原敬之

  • 案山子 – 槇原敬之

    元気でいるか 街には慣れたか 友達出来たか寂しかないか お金はあるか 今度いつ帰る 城跡から見下ろせば 蒼く細い河橋のたもとに 造り酒屋のレンガ煙突この町を綿菓子に 染め抜いた雪が 消えればお前がここを出てから 初めての春 手紙が無理なら電話でもいい「金頼む」の一言でもいいお前の笑顔を待ちわびる おふくろに聴かせてやってくれ 元気でいるか 街には慣れたか 友達出来たか寂しかないか お金はあるか 今…

  • 宜候 – 槇原敬之

    待ち望んだその日がもうすぐ来る予感がした雨上がりの道が太陽に照らされて光ってたから別れの言葉さえも言わずに去るつもりだ思い出と目が合う前に僕はここを出て行くよ さよなら さよなら今度こそさよならだポケットにしまってた手を出して大きく振ったら さあ行こう海原へ船を出すんださあ行こう新しい旅が始まるよたどり着きたい場所は心がもう知ってる航跡を振り返らず進んで行こう 僕は思い込んでた頼まれた訳でもないの…

  • HOME – 槇原敬之

    鉛筆を削っていると貨物列車の音がした夜は背中を抱いてくれるから幸せで泣きそうになるそれにしても静かな夜だ君の寝息が全部聞こえる部屋を抜け出して台所でグラスに水を注ぐ 気づくといつの間にか足元に猫が尻尾をピンと立ててまとわりついてきた 何かと引き換えにしなくても側にいてくれると信じられるそんな存在がいる場所を多分HOME と呼ぶのだろう 欲しいものを手に入れて集めることに夢中になって本当に好きかも分…

  • イカ大王体操第2 – 槇原敬之

    君のカメラが映すのはワシ以外のものばかり手を振ってもジャンプしても映らないのはなぜじゃ? 押してもダメならひいてみな昔の人はいうけれど長くて吸盤の付いてるこの腕でついつい押してしまう 人はいつもそうなんだミステリアスが好きなんだ奇跡が目の前にあっても分かりやすいなら惹かれない なぜ なぜ うまくイカないの?!イカ イカ イカ イカ イカ大王君のカメラのどまんなかに映りたいなぜ なぜ うまくイカない…

  • THE CODE ~暗号~ – 槇原敬之

    話をしているときに同じ景色を見ているときに悩み励まし合うときに懐かしさを憶える人がいる今日出会ったばかりでも感じる事さえある時信じられるんだ僕らが生まれ変わることを 夢も見ず眠ったその朝も昨日と同じ気持ちが続いてるこんな風に想いは途切れずに何かを求め続いていく 僕らの生まれるずっと前から初めてのように出会ってまた会おうねと終わる最後を繰り返して来たのだろう懐かしさの暗号で繋げられていく約束そして何…

  • 着メロ – 槇原敬之

    霧雨の中ぽつりと煙るようにともる街灯さっきまでの賑やかな街明かりと比べると余計に寂しく冷たく感じてしまう帰り道静まりかえる路地に響く明るい携帯の着メロ さっき別れた君からだった「言い忘れてた 今日はありがとう」改まったようなその声が思いがけず胸に暖かくて ずっと探していたものを見つけた様な気持ちになった「こちらこそ ありがとう」僕は立ち止まり返事した世界を変えるのはこんな短い言葉なんだと思えたさっ…

  • なんかおりますの – 槇原敬之

    なんかおりますの床におりますのこれは一体なんですのしばらく見ておりますのでも興味ありますの気になっちゃいますの前足を少し出してちょっと触ってみますの そしたらそれは慌ててシュッと逃げて隠れます隠れてはまた顔を出して手を出すとまた逃げますの 今日は本当に良いお天気ですのもう出てこないからそこで居眠りでもしてますの なんかおりますの向こうにおりますのあれはうっすら仲の良い白い犬ですの逆に猫はなんとなく…

  • 虹色の未来 – 槇原敬之

    男の子は青で女の子はピンクとかそれは誰が決めたのそうじゃなくちゃダメなの?歳をとってもスケボー盆栽好きの少年性別も歳も超えてもっと自由でいいじゃない 常識になぞらえて目立たず生きろと育って気づけば幸せからずいぶん遠い場所にいるなんて! 僕が僕らしくいられないならどうして見た目も性格もバラバラに生まれてきたの?描かれるべき一枚の絵があっても同じピースばかりじゃパズルは完成しないよ 嫌いなものなら無視…

  • 悲しみは悲しみのままで – 槇原敬之

    君が今どこに居て幸せにしているのか何も変わらず心配してるそばに居ても居なくても例え憎まれ口でも返事が返ってきたあの頃がどんなに幸せだったか今頃気づく してやれる事をしても後悔は必ず来る好きだったものを供えた祭壇に線香の煙 悲しみは悲しみのままで胸に抱いて歩く方が君と一緒に歩いている気持ちになれるのかな 君が今どこに居て幸せにしているのか何も変わらず心配してるそばに居ても居なくても僕の居ない間に君が…

  • Love & Peace Inside? – 槇原敬之

    みんなが平和をこんなにも望んでいるというのにどうして争いは続くのと話していたそのすぐ後で些細な事でけんかを始めて口も利かないでいるなんて平和を望んでいる様にはとても見えないだろう 僕らの心とこの世界はまるで同じだと気付いた争い絶えない心がそのまま争い絶えない世界として映るのなら 自分の心が変わればきっと同じ様に世界も変わるはず思いも寄らない方法で世界は変えられるんだ些細な事で争い合ったりしない自分…

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