植松しのぶ

越前恋情話 – 植松しのぶ

泣いている 心 泣いている
吹雪く越前 日本海
瞼閉じれば 面影が
冷えた躰に 絡(から)みつく
あなた あなた 呼んでも 海鳴りばかり

はぐれ鳥 一羽 はぐれ鳥
何処(どこ)へ羽ばたき 帰るのか
何度捨てよと 思っても
愛の歳月(つきひ)は 千切れない
荒れる 荒れる 波間に 未練が燃える

逢えるわね あなた 逢えるわね
叫ぶ越前 日本海
白い岬の 灯台は
願い叶える 命火か
海よ 海よ 時化(しけ)るな 明日(あした)が欲しい

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花の酒 – 植松しのぶ

桜の花びら グラスに浮かべたまにはあなたと 差し向い人並暮らしを 夢にみて力合わせた 年月(としつき)よあなたと私 いつまでも二人寄り添い 花の酒この目に見えな

江戸風鈴 – 植松しのぶ

小さな音色が 風吹くたびにそっと心に 沁みわたる軒に吊るした 江戸風鈴が父はとっても 好きだった聞こえてますか…父さん今でも 鈴の音が日暮れの縁側 胡坐(あぐら

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