桐山純一

望郷山野 – 桐山純一

山の向うを 吹く風が
遠い思い出 連れて来る
故郷離れて 幾年(いくとし)か
ホタル祭りの 夕闇恋し
帰りたい…

幼な馴染みの あのひとを
慕い歩いた 畦(あぜ)小道
指切りかわして 幾年(いくとし)か
噂途絶えた 浮草暮らし
帰れない…

夢は千切れて 雲と消え
いつか忘れた 茜(あかね)空
便りも出せずに 幾年(いくとし)か
今も 聞こえる 豊年囃子(ばやし)
帰りたい…

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ああ夢かいどう – 桐山純一

安芸の宮島 しばらくさらば俺は男の 旅に出る暗い世の中 つまずきながら夜更けの風は かまいたち目をとじて…花を咲かせて 雪を降らせたどこにあるのか 俺の出番が夢

だいじなお前え – 桐山純一

苦労かけたね ゆるしておくれ口でいえない もどかしさ大事にするよ これからは男ロマンを ひきずって今に今にと おれはいうああそばにいて いつまでも長い人生 ふた

夢遠きふるさと – 桐山純一

夢をのせた 列車は街の明かり 見えない望み遠くなるほどに浮かぶあの幼児(ころ)今はただすがりたい一人残した母へ帰りたい ふるさとへ涙こらえて願う帰りたい ふるさ

縁歌の旅路 – 桐山純一

「苦労かける…」と 肩抱き寄せりゃおまえの涙を 夕陽が染める…ありがとうおまえいたから 人生あらし何度耐えたろ 越えただろ夫唱婦随(ふしょうふずい)の 縁歌の旅

「人生」ものがたり – 桐山純一

振り向きゃ聞こえる… 青春時代おまえも俺も みんな若かった恋した分だけ ふられてもあの日の涙が…明日(あした)へ生きてく 力になったいい歳重ねた 仲間じゃないか

紅いサルビア – 桐山純一

じっとしてろと 叱っても軽い風邪だと 無理をする紅いサルビア 日照りの道に揺れて咲いてる 微笑むようにおまえみたいな 愛しい花だよ夢を一緒に 見させてと安いおも

まごころの花 – 桐山純一

あなたひとりの 身体じゃないと傘をさしかけ 濡れる女(やつ)惚れたのさ…惚れたのさ…そんなおまえに 惚れたのさ…俺の命に すがって咲いたなさけ一輪 まごころの花

門出酒 – 桐山純一

おとこ花道 駈(か)け出すからにゃ踏まれ蹴られは 覚悟だぜ勝つか負けるか 人生勝負…むかう嵐に 眉あげてグッと呑みほす 門出酒惚れたあの娘(こ)は 花なら蕾(つ

俺らしく – 桐山純一

さくらはさくらの 花がいいゆりにはゆりの 花が合う決まっているのさ 初めから自分らしく 俺らしく人には似合った 花がある自分の花を 咲かそじゃないか背伸びはしな

あれからまた冬隣 – 桐山純一

下手な嘘も言えずに うつむいてた横顔夜にまぎれ あなたは 何処に今いるのあれからまた冬隣 腕枕しか眠れない酔う振りして 帰りなよ言い訳は いいから‥ほんの一時(

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