栞寧

  • 絵本 – 栞寧

    そこには大きな木がひとつだけしっかりと立ち竦んでいるみんなはそれを綺麗だねって写真を 撮って帰る 雲ひとつない青空でも時間(とき)が経てば日が沈んでいくみんなはそれに背中向けて手と手を 繋いで帰る 冷たい雨が当たっていくそんな姿を誰も 見ていない 本当の自分を誰も知らないだけどそれでいい 僕が思うままに真っ直ぐに生きてく それだけで明日はきっと 素晴らしい 空やあたりが薄明るく水色になって 星が消…

  • 白昼夢 – 栞寧

    もう分かんない 自信って何なんだろう臆病になるほど見失っている 昨日降って残った雨が余計にヒトリを感じさせて胸の中重たい空気を漂わせる 会いたいよって 叫んでみても夜空に溶けて迷子になって足りないものを掻き集めれば 不安はなくなるかな 期待とか 希望が現実を遠ざけて寂しくさせているのかな 混ざり合った感情が深々と染み渡って自信を消してく胸の中容赦なく入り込んでいくの 何度も夢に 現れるのはもしかし…

  • 関係ない人 – 栞寧

    最後がこんな最悪なさよならの仕方なら振り返っても笑えない思い出したくもない 見たことないくらい部屋が綺麗作ってくれたことのない料理まるで生まれ変わったかのような良い男だね ゴミ箱の中の写真 変わった暗証番号置いてった鍵を早く渡せばいい 私が誰を愛してようと私が誰に愛されようと私が何を手に入れようと貴方にもう関係ないでしょ 貴方がどんな道を歩んで知らない今日を描いているのかなんてもう どうでもいいの…

  • 魔法の言葉 – 栞寧

    ありがとうは魔法の言葉どんな時でもここにあるのに あの角を曲がる その時になるとなぜか言えないまま影を見てる その笑顔の裏側には見たことのない姿があるのかな雨に濡れた そんな日も優しく側にいてくれたね 言わないと 伝わらない言葉があるのだろう ありがとうは魔法の言葉どんな時でもここにあるのにこの手を離す その時になると 言えずにいた魔法の言葉会えない時でも心にあるんだ 全てを話す必要はないから想い…

  • 桜風 – 栞寧

    新しい音がして胸の鼓動が熱くなった何かが始まるということは何かが消えてしまうということ? 入り口の数が 増えていくだけで終わることなんか無いんだよいつでも始まり続けている 風に吹かれて 舞い降りた桜の花に願いを暖かい木漏れ日がそっと僕を待っている 何処かで会えると 信じているだから さよならをした後は振り返ることはしないでおくよまた会おうよ 地面に募っていく花びらが追想を誘う今だけ時が止まったみた…

  • 大人になると – 栞寧

    大人になると白と黒を分けちゃいけないものがあるって大人になると本当は違うことも認めるって大人になるとついたら駄目な嘘をつくって 大人になると大人 大人ってなんだ 目標発表会を開いた後 成果はあるの?約束は守らなくてもいいという決まりごとを教えてくれた 大人になると灰色の中を上手く生きるって大人になると逃げてきたものが降りかかるって大人になるとお金で解決することがあるって 大人になると大人 大人って…

  • maru。 – 栞寧

    心から大きな音が聞こえた隣には抱きしめるものが無くて2人重ねた日々だけ置いてきぼり 不安が涙で消えるなら明日目が開かなくてもいい僕が今に追いつけるのなら今夜 涙抱えて眠れなくていい 思い出のかたまりを詰めた箱間違えて落として蓋が開いたあれだけ溢れる程に入ってたのに 今まで見ていた景色にはどんな姿のあなたもいたの目の前から当たり前が消えていくそんな世界を 信じたくない 手をつないで歩いてきた道ひとり…

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