松崎ナオ

真夏の雪 – 松崎ナオ

部屋の窓 ベランダの花
ボクが育てた ピンクと赤
ボクのこの手で生まれて来たね
ボクのこの手で生まれて来たんだ
太陽と土と水と掌
楽しい時は話しかける
悲しい時は隣りに座る
何も聞いたりしないから
何も聞いたりしない

空に雪が降る 夏の雪が降る
君の奥の果ての景色なんだね
君はこの中で生きてる
君はこの中で生きてる

届け

ビルの窓 夕日が映る
ボクを照らした一瞬の光

間に見えるは八千代の歌数

時の影を追う 先は暗く怖い
一歩先に何が待っていても
ボクの足は走り出す
先に行くから着いて来て

生きて 満ちて 咲いて 届く
そして 狂おしい雪

真夏の雪は暑さ知らず

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