松原健之

宗谷遥かに – 松原健之

雪と氷の オホーツク
遥か宗谷を 橇(そり)が行く
吹雪の中で 声かけあって
無事を知らせる 仲間たち
つらくはないか 淋しくないか
きつめの酒を まわし呑む
寒ければ 寒いほど
絆を固く 大地に生きる

南風吹き 流氷も
解けて宗谷が 春を呼ぶ
連絡船に 乗り込む人の
笑顔はじけて 鳥が鳴く
元気でいたか 変わりはないか
歌声高く 空高く
遠ければ 遠いほど
想いはつのる ふるさと永遠(とわ)に

海山丘よ 風雪花よ
岬に集う ものたちよ
厳しさと いとしさに
命を燃やし 大地に生きる

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青葉城恋唄 – 松原健之

広瀬川流れる岸辺 想い出は帰らず早瀬躍る光に 揺れていた君の瞳季節(とき)はめぐりまた夏が来てあの日と同じ流れの岸瀬音ゆかしき杜(もり)の都 あの人はもういない

帰郷 – 松原健之

風が吹く 無人の駅ひとり降り立つ僕枕木から こぼれる花そっと咲いているあなたが見つめる夢 僕にはまぶしい夢一つにならない夢 仕方ないのさ…会いたくて 会いたくて

内灘海岸 – 松原健之

アカシアの花が見たくて北行きのバスに乗りました携帯も 文庫も持たず遠い町から 訪ねてきましたはらはらと風に散る 思い出の花びらあの夏も あの人も もう二度と帰ら

星の旅びと – 松原健之

やさしさを求めて この町まできたのほんとの自分を さがすため鳥や風の歌に 疲れたこころもいつか忘れて 歩きだす幾千年の星のかなたへ幾千年の愛の世界へあなたと と

この世に人と生まれたからは – 松原健之

海のいろ 青く こころを染める赤いデイゴの 花影ゆけばいつの日か花を 咲かせてみたいこの世に人と 生まれたからは花は花 人は人鳥は鳥 風は風このいのち ひとすじ

思い出の街 – 松原健之

地下鉄の駅から五分 学生時代の街へ来てなつかしい店を探す 古本屋キリン堂きみとはじめて 出会った店いまも そのまま あるだろか透明な日ざしをあびて 思い出の街を

風の丘に君と – 松原健之

揺れる花びらに かさなる君の笑顔 不意に心 つれてゆく あの夏の日へ同じ風が 胸しめつける君がいた 季節(とき)がよみがえる鮮やかに花が咲くように降り立ったバス

歌の旅びと – 松原健之

地図にない町を探して旅にでるなつかしい あの店はいまでもそのまま あるだろうかあの頃は おたがいに若すぎてそれが愛だと 気づかないまま季節(とき)は 流れたあの

Elegy こころの道 – 松原健之

星のない 空の下どこまでも つづく道この道は 暗いけどふるさとに つづく道あの町の すがたは生きている こころにあの人の 笑顔も生きている こころにいつかくる 

微笑 – 松原健之

美しい微笑(ほほえみ)は 罪だけ作る君はただ戯(たわむ)れの ふりをしててもときめきがいつまでも 心に刺さる生きてきたその中で どんな恋より禁じられた夢 落ち合

ときめきはバラード – 松原健之

はじまりはバラード深く知りたい あなたを生まれ変わればいい生まれ変わればいい心も体も 指先までもかさねた唇 おびえた そのまなざしそっと守るように 細い肩を 寄

想い出の君へ – 松原健之

晴れのち曇り空ただそれだけで心を痛めた君若さを僕だけにただささげてくれたね優しい君あの小雨の降る小路で僕にさしかけた傘水玉のパラソルが想い出のかなた まばゆく舞

あなたに逢えて – 松原健之

暗がりを 手探りで 漸く進む 私でした空しさに 囚われて 俯きがちな 私でしたあなたに逢えて あなたに逢えてほの灯り一つ 見えて来たのです気遣いの 嬉しさに 戸

函館山から – 松原健之

函館山から 立待岬吹き上げる雪の中飛び交うかもめよ若い男は 荒海を走る優しさ拒む背中にいつも悲しむ女がいた今はただ胸にしみるひとりの寒さよおまえはもう若くはない

織江の唄 – 松原健之

遠賀川土手の向こうにボタ山の三つ並んで見えとらす信ちゃん 信介しゃんうちはあんたに逢いとうてカラス峠ば 越えて来たそやけん逢うてくれんね 信介しゃんすぐに田川に

愛のメモリー – 松原健之

愛の甘いなごりに あなたはまどろむ天使のようなその微笑みに時は立ち止まる窓に朝の光が やさしくゆれ動きあなたの髪をためらいがちに染めてゆく美しい人生よ かぎりな

愛はかげろう – 松原健之

窓ガラス 流れ落ちてゆく雨を細い指先で なぞってみるくもりとかして すべる指先に伝わる冷たさ 心にしみる忘れ去られた 部屋の片隅あなたの影 今もゆれてる愛はかげ

愛だの恋だの – 松原健之

揺れる花びら 小さな窓辺あの頃の想いが 胸をかすめるあなたひとりを 見つめてた日々移りゆく季節に 重なる寂しさいつか行こうって約束した町に一人来てますこのまま 

恋におちて -Fall in love- – 松原健之

もしも願いが叶うなら吐息を白いバラに変えて逢えない日には 部屋じゅうに飾りましょう 貴方を想いながらDarling, I want you 逢いたくてときめく恋

瞳の奥まで – 松原健之

君のすべてを 僕は知りたい少しうつむく 瞳の奥まで心開いて そして見つめて今がどこへも 行かないように幼いほど ふるえる言葉で切なさの答え 求めているなら愛の証

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