村上五郎

  • 故郷晩夏 – 村上五郎

    夏が終わる 茜空はなぜに 故郷(ふるさと) 恋しい幼き日 その記憶よみがえる 温もりあの頃に も一度戻れるものならば生きる道も 違うか父が母が 今はただ愛しいこの年歳(とし)になって不甲斐なさを 詫びれど 日々に追われ 時に人はなぜに 故郷 遠のく夏祭り 蝉の声懐かしい友さえ空を行く 季節鳥(とり)たち心は何処(どこ)にある拠(よ)りどころは 同じか父と母の 愛に抱かれた場所この胸に誰も宿しものは…

  • 北の漁歌 – 村上五郎

    雪が舞い散る 日本海秋の訪れ 胸はやる鮭がもう来ると 三面川(みおもてがわ)にウライを 仕掛け待つ歴史絶やさぬ 居操網漁(いぐりあみりょう)に大漁 願って 北の漁歌 遠い故郷(ふるさと) 忘れずに鮭が帰るぞ この川に天の恵みこそ 先人達(せんじんたち)の努力(おもい)の 賜物(たまもの)さ舟の手入れに 一汗流せば笑顔も ほころぶ 北の漁歌 赤く朝焼け 染まる頃今か今かと 待ち望む木舟(きぶね)三艘…

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