木根尚登

高尾駅のベル – 木根尚登

ねえ、君
行くの行かないの
今日もまた 引き返すんだ
二月の朝 白い息
下りのホームで麦を踏む
まだベルは鳴っている まだベルは鳴っている

ねえ、君
やっぱり言えないの
気持ち隠し 黙るんだ
真夏のホーム 蝉時雨
つめたいラムネも 汗をかく
まだベルは鳴っている まだベルは鳴っている

ねえ、君
どうしてそんなに
酔いつぶれてしまったの
秋の夜長も 明けてきた
ホームのそば屋もそろそろ開く頃
まだベルは鳴っている まだベルは鳴っている

ねえ、君
明日晴れたら
気まぐれな僕は旅立つ
君にだってできる簡単さ
いつもとは反対のホームへ
まだベルは鳴っている まだベルは鳴っている
まだベルは鳴っている まだベルは鳴っている

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夜明けのスロー・ボート – 木根尚登

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空につづくロマンティック – 木根尚登

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RUNNING ON – 木根尚登

失望と崩壊に傾きかけた曖昧な力のない微笑みどこへ行こうとして 何を追いかけてるのかも分からない程に張り裂けそうな 夢抱いている痛む胸に涙こらえ雨の中を走り続けた

ノックは3回 – 木根尚登

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