木村友衛

男の手締め – 木村友衛

出世するのも 人生ならば
夢で終るも 人生さ
見栄を張らずに 人様は
意気で呼び合う 仲間になろう
誠ひと筋 男の手締め

真面目くさった 顔だけ見ては
人の値打ちは わからない
酌いで酌がれる 盃に
こゝろ励ます 気合いが通う
のれん 燗酒 男の手締め

曲りくねった この世の道は
曲りきれない 角ばかり
救けられたり 救けたり
熱い情けを 祝おじゃないか
〆は一本 男の手締め

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冠雪 – 木村友衛

冠雪輝る 老松の長寿ことほぐ 笛の音にいざ舞わんかな 衣小袖浮かれ太鼓に 千鳥足高らに響く 想婦恋酔えや踊れや 酔えや踊れや 祝い酒年輪を重ねし 安堵の酒盃に優

恋人生 – 木村友衛

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飲めと言われて 素直に飲んだ肩を抱かれて その気になった馬鹿な出逢いが 利口に化けてよせばいいのに 一目惚れ浪花節だよ 女の女の人生は嘘は誰かが 教えてくれる恋

馬鹿は死ななきゃなおらない ~昭和石松伝~ – 木村友衛

金があるときゃ ちゃらちゃらしても金がなくなりゃ 手のひら返す恋も浮世も そんなもの判っちゃいても惚れてふられて また惚れて痛い思いの くりかえし馬鹿は死ななき

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