木原たけし

北国挽歌 – 木原たけし

あぁ帰ろかな… ふるさとへ

夢が見たくて ふるさと離れ
親を泣かせた バチあたり
未練だね… 男じゃないか
最終列車は 雪の中
吐息で曇る 窓ガラス
風が風が 頬を打つ
あぁ… 凍(しば)れるね

津軽追分 背中で聞いて
そっとおやじを 思い出す
辛いよなぁ… 世間に負けちゃ
じょっぱり男の 仲間たち
負けたら駄目だと 酒を呑む
夢さ夢さ 夢がある
あぁ… 凍れるね

慣れぬ手つきで 三味線抱いて
雪の奥入瀬 ひとり旅
逢いたいなぁ… おふくろさんに
リンゴの花っこ 咲くまでに
必ずかえるよ ふるさとへ
寒(さぶ)や寒(さぶ)やと 三味が鳴く
あぁ… 凍れるね

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なァ 女将 – 木原たけし

甘くはないのさ 世間の風はわかってくれるか なァ女将愚痴や泣き面 見せたくないが俺も人の子 涙も流すこんな夜には 女将の胸に男丸ごと 男丸ごと ぶつけたいやんち

オイトコ鴉 – 木原たけし

連れていってと 合羽の袖に縋(すが)るあの娘は まだ蕾惚れているから 身をひく旅はくよくよしたンじゃ らしくねぇオイトコソーダョ本当にソーダョ俺ら気まぐれ オイ

北のおとこ唄 – 木原たけし

男なら 男ならいつか咲かせる 夢がある男なら 男なら明日を掴んで 生きてみろ三陸海岸 荒れようとくじけてたまるか 俺の人生(みち)北のおとこのアアンア…心意気男

宗谷海峡 – 木原たけし

礼文・利尻は めおと島はぐれ昆布の 帯を解く風に千切れた…風に千切れた うわさを拾う馬鹿な男の 横っ面雪がなぶるよ…宗谷海峡遥か 野寒布(のしゃっぷ) 北岬俺を

おとこの挽歌 – 木原たけし

泣きたいときには 泣いたらいいさ涙のその訳 聞かせなよ悲しい過去(むかし)を 曳きずりながらひとりで歩いて 来たんだろう泣きたいときには 泣いたらいいさこゝろの

風雪 御陣乗太鼓 – 木原たけし

男の背中に 雪が舞う女の涙と 二人連れここは奥能登 日本海いつかはぐれて ひとり旅鬼の涙を 叩いて隠せ胸にジンとくる…御陣乗太鼓叩け… 響け… 踊れ…あいつが打

昭和のおとこ節 – 木原たけし

自分ひとりが 生きられりゃ他人(ひと)を裏切る 奴もいるいやだ いやだネ こんな世は義理もなければ 人情(なさけ)もないね時代遅れと 言われても俺は 俺は負けな

あぁ竜飛崎 – 木原たけし

夢にまで見た あの松前が雪に隠れて 見えません凍(しば)れるね… 淋しいね…誰が 誰が唄うか じょんがら節も俺の涙を 誘うよにここは津軽の 港 小伯 …さいはて

おやじさん – 木原たけし

長い夜にも 朝は来る冬も必ず 春になる男だったら 望みを捨てずいつか花咲く 時を待て沁みるよなぁ あの言葉忘れはしないよ おやじさん上を見たなら キリがない下を

越後雪歌 – 木原たけし

稲穂はざ掛(が)け この秋暮れりゃ鉛色(なまりいろ)した 冬が来る三か月(みつき)の永さを 風呂敷にお父(と)う結んで 出稼ぎ支度降るな積もるな 別れ雪あぁ 別

俺の人生夢舞台 – 木原たけし

恩は売らねぇ 貰いもしねぇこれが男の 魂(こころ)だぜ今の世の中 真っ暗闇さ他人(ひと)を騙して 生きてく奴や自分勝手に 生きる奴風に吹かれて 飛んで行け俺の俺

みちのく情話 – 木原たけし

暗い夜空に じょんから節の三味が流れる 旅の宿どうしたら お前とお前と一緒に なれるのかさんさしぐれか 口説き節流れて行きたい 篝火(かがりび)の宿ユラリ ユラ

北海おとこ船 – 木原たけし

暴れ 暴れ 暴れ阿修羅(あしゅら)と恵みの神の二つ顔持つ 北の海睨(にら)みきかせて 乗り込む沖は逃げる獲物(さかな)と 男の勝負逃がしゃ漁場の 恥さらし燃えろ

渡り鳥 – 木原たけし

母の泣く声 背中で聞いて故郷(くに)を飛びでた 渡り鳥俺の晴れ着は 道中合羽(どうちゅうがっぱ)変わる時節は変わる時節は アンアアアア風にきけあぁ渡り鳥…オロロ

あぁ奥入瀬に雪が舞う – 木原たけし

俺の心に 寂しさ連れて白く咲いてる おんな花男だぜ 男だろぅ未練を丸めて ぶつけちゃえ静かに流れる この川はサラサラ ユラユラ奥入瀬川に 雪が 雪が 雪が雪が…

望郷ながれ唄 – 木原たけし

三味を泣かせて 自分も泣いて逢えば傷つく 旅なのに雪が 雪がさえぎる 小泊市浦ゆくえ知れずの 恋を追い津軽みちのくひとりさすらう 望郷ながれ唄破れ小袖を 山背が

竹山物語 – 木原たけし

吠える地吹雪 しばれる野面(のづら)負けてなるかと 胸を張る津軽三味線 竹山叩く魂(いのち)ゆさぶる その音色山が泣く 雪が泣く樹氷(こおり)が 跳ねる十三の砂

二人で故郷へ帰ろうね – 木原たけし

女の涙は 女より分かってきました この俺もつらく悲しい 思い出さえも笑って話して くれた奴二人で故郷へ二人で故郷へ 帰ろうね男が涙を 流すのはやさしいおふくろ 

時代おくれの子守唄 – 木原たけし

本籍地なら 北の果て現住所なら 風に聞け生まれ在所も 忘れたが夢に疲れた 風来坊ゆらり ゆらゆらゆらり ゆらゆら時代おくれの子守唄話し相手も 銭もない愚痴じゃな

あぁ北上川 – 木原たけし

男がやるぞと 誓ったからは貫きとおすぜ 意地がある親父と話した 大きな夢はいつか花咲く 日も来るさ風にゆられて 流れ行くあぁ北上川は 俺のふるさと水面(みなも)

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