新田晃也

  • 旅の灯り – 新田晃也

    ひとりの旅の 夜汽車の窓に想い出いくつ 走馬灯(そうまとう)添えぬ運命(さだめ)と 言い聞かせても空虚(むな)しく心は 空回り終り見えない 遠灯り ひとりの宿の 湯舟(ゆぶね)に映る涙の素顔 やるせない枕添い寝の 寂しさ故(ゆえ)に温もり恋しと 独(ひと)り言(ごと)消えるあてない 恋灯り ひとりの旅の 終着駅は無情に響く ベルの音残る未練に さよなら告げて哀しみ棄てます 始発駅明日は叶えて 夢灯…

  • 忘れじの恋 – 新田晃也

    秋の夕暮れ そぼふる雨に濡れて佇(たた)ずむ 空似(そらに)の女(ひと)よ丁度(ちょうど)二年か 別れの頃を思い出させる か細い肩に忘れたはずの 恋なのに 冬の閑(しず)けさ ひとりの寒さ白い彼方(かなた)に 時間(じかん)が止まる今はまぼろし 面影ひとつ何処へ去(い)ったか 過去(むかし)を抱いて忘れたはずの 恋なのに 春に咲く花 雪割草(ゆきわりそう)に涙ひとひら 心のしずく風に震えて 散る花…

  • 雨の宿 – 新田晃也

    ひと夜(よ)限りの いで湯の恋は咲いて儚(はかな)い 一夜花(いちやばな)つぎの逢瀬(おうせ)を 交(か)わせぬままにすがる背中が 愛(いと)おしいおんな心に 降り注(そそ)ぐむせび泣くよな ア~雨の宿 枕せせらぎ ほのかに灯(とも)る影に解(ほど)ける 名古屋帯隠す恥(はじ)らい 流れにまかせ揺れて静かに 笹の舟おんな心に 降りしきるすすり泣くよな ア~雨の宿 後髪(うしろがみ)ひく 別れの夜明…

  • 泣き時雨 – 新田晃也

    逢いに来たのに 傘もなく髪が濡れます 乱れます石の畳の 冷たさがあなたの心に 似てますとつぶやく唇 震えます暮れて寂しい 泣き時雨 追えぬ運命(さだめ)に 振り向けば未練橋です 迷い橋離ればなれに 渡ったら再(ふたた)び会う日が 見えなくて身を切るように 凍(こご)えます夜更(ふけ)て切ない 泣き時雨 水面(みなも)ゆらゆら 水鏡なみだ落ちます むせび川つのる恋慕(おもい)を 切り離し木(こ)の葉…

  • 越中衆 – 新田晃也

    千里の海原 男の舞台船板一枚 仁王立ち飛沫(しぶき)の花びら きらりと浴びて出稼ぎ漁師が 網を引くふるさと離れて 幾月かお銭(たから)を 待ってろよ越中男衆の 心意気 前浜狭けりゃ 畑を肥やせ畑もないから 海に出た吹雪の朝でも 荒波蹴って行先根室か 樺太か女房子供よ 風邪ひくな帰るまで 泣くじゃない越中男衆は 北へ行く 鴎よおまえに 見えるかい幻の 強者が越中男衆は 語り草 越中男衆は 語り草 人…

  • 待つ身の女 – 新田晃也

    惚れた弱さが させるのか募る思いが させるのか甘い言葉に 隠した嘘をみんな罪とは 思えずじっとあてなく待つ身の 寂しさよ 未練心が させるのか馬鹿な心が させるのか燃えて切ない 焦がれる胸を逢って告げるは いつの日なのか願って待つ身の 頼りなさ 夢の欲しさが させるのか愛の欲しさが させるのか辛さ忘れて 想い出たどり細く汚れて 切れそな糸をつないで待つ身の 恋おんな 人気の新着歌詞 夢のつぼみ &…

  • もの忘れ – 新田晃也

    近頃めっきり もの忘れどうしてこの場所 俺はいる薬は飲んだか 飲まなかったか昨日の約束 ぽとりと落ちるこんな俺にも 懐かしいあの顔この顔 あんちくしょう元気でいるか 変わりはないかあかねの空に 声かける あんまり世の中 気ぜわしく忘れてしまえと 追い立てるそれでも昔が 遠のくほどに想い出ばかりが くっきり浮かぶ惚れた女を 待っていた雨降る街角 傘もなく覚えているか 幸せだろかあかねの空を 見ている…

  • 今夜の雨 – 新田晃也

    雨が降る降る 雨が降る俺の心を 責めるよに別れに流した 切ない涙拭いてもやれず 背を向けた罪な奴だと 怨むだろうに傷痕沁みる 今夜の雨は 雨が降る降る 雨が降る俺の心に 音も無く辿れば過去(むかし)の 想いは巡り虚しく浮かぶ 面影よ悔むものかと 言い聞かせても俄かに騒ぐ 今夜の雨は 何処にもいるよな 男と女運命(さだめ)に泣けば 流される時間(とき)よ静かに 戻っておくれいつまで続く 今夜の雨は今…

  • そして春へ – 新田晃也

    川のほとりに 小さな酒場春を呼べない ママひとり話し上手な 裏がわに過去の重さが 見えかくれ春子…春子淋(さび)しいときは その名を信じ春の来る日を 待てばいい 他人(ひと)の担(しょ)えない 荷物を背負い辛さを見せない いじらしさ胸の痛みを 打ち明けてすがりつきたい 事もあろう春子…春子悲しいときは 素直に泣いて春よ来てねと 待てばいい 季節は流れ 夏から秋へ冬を逃(のが)れて 春を呼ぶこの世人…

  • 振り向けばおまえ – 新田晃也

    恋というほど 洒落(しゃれ)てなく愛というには てれくさく窓の西日に 振り向けば振り向けば 振り向けばおまえ…ふるさと見せて やりたいと約束いまも 果たせずに胸でつぶやく ラブレター すぎた過去(むかし)は ほろ苦く酔いにまかせた 傷もある街の灯りに 振り向けば振り向けば 振り向けばおまえ…小さな寝息 耳元で涙を誘う 夜明け前恨まないのか この俺を なにが幸せ 不幸せめぐる歓(よろこ)び 哀しみよ…

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