折笠富美子

硝子時計 – 折笠富美子

私の胸 硝子時計が
昔の恋のまま止まってた

そんなときに ふと気づいたら
あなたの声は
少しためらうような優しさにあふれ
傷ついた昨日も忘れてしまうよ

甘い軽いキスより
少しずつ夢見て
ぽつりぽつり 同じ距離歩きたい

予感だけを信じて
逃げてちゃいけない
こんどはわかり合うまで
言葉をもっとあげたくて
愛が育つことは いつも素敵なことだから
たいせつな人
さりげないほほえみで生まれかわりたい

つめたかった 硝子時計も
あなたに会えてまた動き出す

不思議なほど 他の誰より
あなたの声が
耳に響いて閉じた扉をひらく
切ないばかり? いいえときめく心に

熱い痛み
何度も幸せになれると
じわりじわり 涙ぐみ繰り返す

始まりがこわくて
逃げてちゃいけない
確かな約束よりは つながりを感じたいの
愛を守るために 今は強気になれるかも
たいせつな人
見つめたらほほえんで頷いてくれる

私の胸 硝子時計が
あなたに会えてまた動き出す
この胸に 動き出す

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