戸田康平

嬉し涙 – 戸田康平

砂に描いた文字 なぞる指先
八月の風に 消されぬように

あなたの肩に凭(もた)れながら 交わした約束
50年先もこのままでいよう ふたつの心を重ね合わせ

わたしにはあなたという こゝろの支えがある
あなたにはわたしという 消えない灯りがある
ずっと 寄り添う花でありたい

澄ます耳元に 木霊(こだま)する夏
大切なものは あの頃のまま

些細なことですれ違って 寄り道したけど
帰りたい場所はあなただけだった 今 通い慣れた坂を下る

悲しみを抱いてくれる あなたがそばにいるから
喜びを分かち合える わたしがそばにいるから
ずっと 褪(あ)せない彩でありたい

誰も明日なんて わかりはしないけど
見つめ合う 今日があることで信じていられる

わたしにはあなたという こゝろの支えがある
あなたにはわたしという 消えない灯りがある
ずっと 寄り添う花でありたい

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優しいだけの男 – 戸田康平

そんな優しいだけの男を愛していたことがある終わる予感は あなたが先でサヨナラは わたしが先であなたの部屋に香ってた匂い思いだすよわたしの口癖まねて笑ってたふたり

セピアの海 – 戸田康平

夕日に寄り添った僕らが 波音にはぐれてからほどけた靴ひもに気づいた もう君に追いつけない切なさには 速いビートで 冬を奏でていつも隣 触れていたぬくもりを奪って

陽に向かう – 戸田康平

風がめくってく 手帳にあなたと過ごした月日を見つけた色でチェックした 二人の記念日 幸せそうな花模様繋いだ手と手 どこで離れていたの?出会うとせつない いないと

照らされる場所 – 戸田康平

照らされる場所もいつか 照らされる時がくると離れた二人見つけた 三日月はそっと話す「今日僕は消えるけど また会える日が来るまで」さよなら 僕は変らずここにいるよ

アルメリア – 戸田康平

海を眺めてる 探してるものはここにないけれど海を眺めてる ちっぽけな僕を 思い知らされるあの時 君のそばで僕一人夢見てた 遠く見てた 傷つけてた ずっと…いつし

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