愛本健二

恋おんな – 愛本健二

心の風穴 木枯らしが
ふるえ哭(な)くよに 吹きぬける
寒さしのぎの ひとり酒
乳房(むね)の谷間を 濡らすだけ
あんた…あんた…ねぇあんた…‥
帰っていいのよ いつだって
惚れた男の ぬくもりを
そっと抱いてる 恋おんな

姉(ねえ)さん気取りの 強がりを
悔やみきれない 長い夜
愛をいっぱい つめ込んで
白いセーター 編みあげた
あんた…あんた…ねぇあんた…‥
帰っていいのよ いつだって
風が裏木戸 揺するたび
夢もとぎれる 恋おんな

あんた…あんた…ねぇあんた…‥
帰っていいのよ いつだって
今も消えない いのち火が
赤く炎(も)えてる 恋おんな

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春待ち草 – 愛本健二

どこへ流れて 行く雲か見ればお前の 顔になる雪割り草の またの名を春待ち草と 云うんだよ逢いたいな 逢いたいよお前は俺の 春待ち草だよいのち燃やした あの夜が今

北の酒 – 愛本健二

俺のためだと 身を退いたお前のことが 気にかかるあれから独り ながれ旅ここはさいはて みなと町骨の髄まで 染みるぜ問わず語りの 北の酒波に浮き寝の 漁火におもか

やっぱり有紀子の負けでした – 愛本健二

胸の奥では いつだって燃えているのよ そのくせに逢えば意地張り 澄まし顔好きと言えない いくじなしやっぱり私の 負けでしたやっぱり有紀子の 負けでしたあなたなん

母さんの星 – 愛本健二

なんにも変わりはないけれど 今日も倖せでした ありがとうあかねの空に いつの日も優しい光を たたえてる…一番星は母さんの星…聴いてください 僕の歌心をこめて 唄

こころ詩 – 愛本健二

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月の舟 – 愛本健二

分かっていても 哀しくなるの逢えない夜は 永すぎて夢の中では 許してほしい罪な女の わがままを私一人の あなたを探し闇を漂う 月の舟昨夜(ゆうべ)の名残 抱きし

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