平川地一丁目

風 – 平川地一丁目

人は誰もただ一人旅に出て
人は誰もふるさとを振り返る

ちょっぴり淋しくて振り返っても
そこにはただ風が吹いているだけ

人は誰も人生につまづいて
人は誰も夢やぶれ振り返る

プラタナスの枯葉舞う冬の道で
プラタナスの散る音に振り返る

帰っておいでよと振り返っても
そこにはただ風が吹いているだけ

人は誰も恋をした切なさに
人は誰も耐え切れず振り返る

何かを求めて振り返っても
そこにはただ風が吹いているだけ

振り返らずただ一人一歩ずつ
振り返らず泣かないで歩くんだ

何かを求めて振り返っても
そこにはただ風が吹いているだけ

吹いているだけ 吹いているだけ

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