川田まみ

悲しみの森 – 川田まみ

背中をそっとなぞるような感覚は
いつかも知った 幕がまた下りてくる予感

霞んだ笑顔 遠くなる笑い声
今振り向けばきっと 剥がれて落ちてくから

人は何故過ち 繰り返してくのか
後にも引けぬ道 面影だけ残して

深くなるこの傷口を 更に深く切り裂いて
もう戻れないのなら 沈めて悲しみの森へ

多分いつかはグレイの空も晴れて
光射す時 新たな肌に触れるだろう

陽を浴びた木は緑を深くさせて
もっと伸びてゆく 太陽を求めていくように

過去の匂いがした だけど寂しくない
移りゆく季節は 色を変えてゆくけど

浅くなる呼吸の波を 呼び起こして
未来など見たくはないの今は 落として樹海の底まで

深くなるこの傷口を 更に深く切り裂いて
もう戻れないのなら 沈めて悲しみの森へ

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