川中美幸

  • 冬の華 – 川中美幸

    涙まじりの 霙(みぞれ)か雪か頬(ほほ)を掠(かす)めて この襟(えり)濡らす行方(ゆくえ)預けて 解(ほど)いた帯は何を知るのか 冬の華ひとつ想い出 あればいい人の 人の儚(はかな)さ 知ればこそ 別れなみだは 化粧に隠す隠せないのは 情念(こころ)の乱れ見えぬ縁(えにし)に 縋(すが)ってみれば口紅(べに)もせつない 冬の華咲いて散りゆく ひとひらに人の 人の哀しさ 知ればこそ 冬の寒さの 隣…

  • 恋情歌 – 川中美幸

    あなたに戻れる 小船があるのなら海が荒れても 恐れず越えるたとえ地の果て 逃(のが)れてもあきらめ切れない 恋ひとつ夢ならば 夢を見させて 最後まで思い届かぬ 恋情歌 信じたあなたの 悲しい裏切りを許せなかった あの時私熱い吐息の 優しさは見知らぬ誰かの ものですか嘘ならば 嘘で通して 最後までひと目逢いたい 恋情歌 恋しさ憎さが 心に絡(から)みつく波の飛沫(しぶき)が 無情に沁みて二度と泣かぬ…

  • 二度目の春 – 川中美幸

    「昨日より今日、今日より明日がいい日になる」そう信じて生きて来たのよ…。もういいよね、幸せになっても!! 星を見上げて 面影をそっと偲(しの)んで 泣いてた月日ぽっかり空(あ)いた 心の隙間笑顔で埋(う)めて くれた人春が来ました 二度目の春が私 幸せに なってもいいですか 泣いてばかりの私、心配してたでしょ…。もう大丈夫よ。そう、あなたの好きな歌だって唄えるようになったんだから!! 後ろばかりを…

  • 雨の止まり木 – 川中美幸

    人の心の 裏側をなぜに映さぬ 露地灯り生きるつらさに 負けそうでにじむため息 ひとり酒雨がそぼ降る こんな夜誰かにそばに いて欲しい 雨とお酒、嫌いじゃないわ。でも一人ってやっぱり寂しい…。 恋もしました 人並みにいつも見送る 役ばかり消したつもりの 傷の跡なんで今さら また痛む飲んで酔えない こんな夜誰かの胸で 眠りたい もう帰っちゃうの?誰か待ってるんでしょ! いいなァ…。 いつも強がり 見せ…

  • 海峡雪しぐれ – 川中美幸

    外は吹雪か 窓打つ音がわたしの心の しんまで響くあなたがくれた命 抱きしめながら生きる女の 風港いまひとたびの 春よ 春今日も、海峡雪しぐれ 一夜明けても 波風荒くかもめは寝不足 姿も見せぬあなたがいない夜の わびしさつらさいつか泣きぐせ つきましたいまひとたびの 春を恋う今日も、海峡雪しぐれ 寒さこらえて 入り江を照らす岬のはずれの 燈台あかり泣いたらだめとあなた 叱ってほしい生きる女の 風港い…

  • 春待ち便り – 川中美幸

    苦労を苦労と 思わないかあさんゆずりの 女のまごころあの人本当は 弱虫だから惚れたぶんだけ 惚れたぶんだけ 優しくなれるかあさん かあさん 心配しないでねきっと春には 春には帰るから くちびる噛むより 笑いましょうしあわせいつでも 心にあるはずあの人ひとりじゃ 気がかりだから尽くすだけでも 尽くすだけでも 後悔しないかあさん かあさん 遠くで見ていてねきっと春には 春には帰るから 手紙に泣きごと …

  • 九段の母 – 川中美幸

    上野駅から 九段まで勝手知らない 焦(じ)れったさ杖を頼りに一日がかり悴(せがれ)来たぞや 逢いに来た 空を衝くよな 大鳥居こんな立派な 御社(おやしろ)に神と祀(まつ)られ 勿体なさよ母は泣けます 嬉しさに 両手合わせて 跪(ひざまず)き拝むはずみの 御念仏(おねんぶつ)ハッと気付いて うろたえました悴(せがれ)許せよ 田舎者 鳶が鷹の子 生んだ様で今じゃ果報が 身に余る金鵄勲章(きんしくんしょ…

  • 吾亦紅 – 川中美幸

    マッチを擦れば おろしが吹いて線香がやけに つき難(にく)いさらさら揺れる 吾亦紅ふと あなたの 吐息のようで…盆の休みに 帰れなかった俺の杜撰(ずさん)さ 嘆(なげ)いているかあなたに あなたに 謝りたくて仕事に名を借りた ご無沙汰あなたに あなたに 謝りたくて山裾の秋 ひとり逢いに来たただ あなたに 謝りたくて 小さな町に 嫁いで生きてここしか知らない 人だった…それでも母を 生き切った俺、あ…

  • 無縁坂 – 川中美幸

    母がまだ若い頃 僕の手をひいてこの坂を登るたび いつもため息をついたため息つけば それで済むうしろだけは見ちゃだめと笑ってた白い手は とてもやわらかだった運がいいとか 悪いとか 人は時々 口にするけどそういうことって 確かにあると あなたをみてて そう思う忍ぶ 不忍 無縁坂 かみしめる様なささやかな 僕の母の人生 いつかしら僕よりも 母は小さくなった知らぬまに白い手は とても小さくなった母はすべて…

  • ここに幸あり – 川中美幸

    嵐も吹けば 雨も降る女の道よ なぜ険し君を頼りに 私は生きるここに幸あり 青い空 誰にも言えぬ 爪のあと心にうけた 恋の鳥ないてのがれて さまよい行けば夜の巷の 風かなし 命のかぎり 呼びかける谺(こだま)の果(はて)に 待つは誰君によりそい 明るく仰ぐここに幸あり 白い雲 人気の新着歌詞 二輪草 – 川中美幸 あなた おまえ呼んで呼ばれて 寄り添ってやさしくわたしを いたわって……好…

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