岡林信康

  • モンゴル草原 – 岡林信康

    馬の響き羊の群れ 遥か雲よ風の詩(うた)俺たちは立ち尽くす モンゴルの草原よ 生きる者は隔ても無く 馬も人も羊らも夕焼けに溶け合った モンゴルの草原よ 俺たちが失くしたもの 草原に息づいていつまでも抱かれたい モンゴルの草原よ 夜空を行く流れ星に 声をあげて時は行く降り注ぐ星の中 モンゴルの草原よ 汚れなき子供たちが 俺たちに歌う詩(うた)星も月も歌ってた モンゴルの草原よ 俺たちが失くしたもの …

  • マンハッタン – 岡林信康

    暗闇の中に浮かび上がって来る鉄とコンクリートで出来たハチの巣何万匹ものホタルちりばめて次から次へと夜空につきささる車の窓に迫ったこの眺め思わず息を飲み込むこの俺はあまりに小さいUhm… マンハッタン Uhm… マンハッタン 俺が暮らしてる田舎のあの街に比べりゃこいつはたしかにバケモノさあの東京さえこいつに比べたらどこかの小っちゃな田舎町じゃないかとてもじゃないが俺には歯が立…

  • さよならひとつ – 岡林信康

    じいじと俺を呼ぶ 笑顔がまぶしい小ちゃなお手々伸ばして 抱っこをせがんだあのね奏太くんの ママが小ちゃい時には早く大きくなれ いつも思ってたのに奏太くん君はこのまま 大きくならないで じいじ今日は一緒に 寝てあげるからねお布団にやって来ては うれしい頬ずり奏太くんの寝顔 思わず見とれてたら幼いあの頃の ママにそっくりなんだよ悲しくないのに涙が あふれたおかしいね 奏太くんいつまでも そばに居たいけ…

  • 虹の舟唄 – 岡林信康

    この海峡は俺たちを 隔てるだけじゃないんだと空の鴎が囁いた 海はすべてを繋ぐから船出の時は今船出の時は今 狭い港に繋がれた 舟はいつしか朽ちてゆく命かぎりに櫓を漕げば 海を伝ってどこへでも船出の時は今船出の時は今 エンヤーモラ エンヤ―ロッサエンヤーモラ エンヤ―ロッサエンヤーモラ エンヤ―ロッサエンヤーモラ エンヤ―ロッサエンヤーモラ エンヤ―ロッサ アーアーアーアー たぎる音頭のこの唄に 乗せ…

  • 今日をこえて – 岡林信康

    くよくよするのは もうやめさ今日は昨日をこえている昨日に聞くのも もうやめさ今日をこえた 明日がある 何とでも 言うがいいさ良い子でいたい お利口さんあんたにゃ わかるまい今日をのりこえて 明日に生きることなんか しがみつくのは もうやめさ今日も昨日になっちまう利口ぶるのも もうやめさ明日も 昨日になっちまう 何とでも 言うがいいさ良い子でいたい お利口さんあんたにゃ わかるまい今日をのりこえて …

  • 霧のHighway – 岡林信康

    霧のHighway 霧のHighway白い海の底 ライトも鈍く霧のHighway 霧のHighway自慢のマシーンもまるででくの坊間に合わないあのパーティ洒落たドレスめかしこんでも歩くつもりとても無理ネお嬢さんのアンヨじゃとてもどうしましょう動けないここは霧のHighway座り込んでいるだけのここは霧のHighway 霧のHighway 霧のHighway白く濁る窓ライトも消えて霧のHighway…

  • 今夜は朝まで踊りましょ – 岡林信康

    ひらけば素敵な花なのに 蕾のままでいるなんてチョイト、チョイト、チョイト、チョイト、チョイトパっと燃えましょ ひらきましょ太鼓たたいて踊りましょチョイト体をゆらしたらホラ、ホラ、ホラ 花になる 今夜は朝まで踊りましょ今夜は朝まで踊りましょ!! 踊るお花に見る蕾 同じアホではないわいな 戻らぬ昨日にとじこもり 蛹のままで眠ってるチョイト、チョイト、チョイト、チョイト、チョイト蝶々になりましょ ひーら…

  • 山辺に向いて – 岡林信康

    緑に濡れている山紅く燃えてる山白い眠りにつく山いろんな色に姿を変えて生命(いのち)はめぐる街から遠くそんな風に見えた 山の雪は川に落ち川は海に注ぐ水はいつか空の雲流れるように姿を変えて生命(いのち)はめぐる街から遠くそんな風に見えた 無理矢理冬を生きてたそんな気持ちがした何かをひとつの色に閉じ込めていためぐる生命(いのち)の音が聞こえるそいつに乗ればステキな事だろう いろんな顔を見せてよまだ見ぬ俺…

  • くそくらえ節 – 岡林信康

    ある日学校の先生が生徒の前で説教したテストで百点とらへんとりっぱな人にはなれまへんくそくらえったら死んじまえくそくらえったら死んじまえこの世で一番えらいのは電子計算機 ある日会社の社長はん社員の前で訓示した君達ワタスを離れてはマンズ生きてはゆけない身の上サくそくらえったら死んじまえくそくらえったら死んじまえ金で買われた奴隷だけれど心は俺のもの ある日政府のおエラ方新聞記者に発表した正義と自由を守る…

  • どうして二人はこうなるの – 岡林信康

    きみは壁にむかってじっと黙りこくりもう一時間も前から何にも喋らないぼくはきみの背中をよこめで睨みつけてわめきたいのを我慢してねちねちいじけてるこんなことの繰り返しばかりみじめすぎるこのままじゃ飛び越えたいんだこの垣根 何とかしてだけどいつも垣根の前でうろうろしてるだけ なんでわいらはいつでもこんな風になるのでしょうこんな景色のえー所に住んでいるのにカラスも アホーと鳴いてるし カエルものぞいてるキ…

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