そこには怖れもなく
沈んだ心もなく
昂まることもなく
とりたててうたがいもせず
ゆがんだ夢もなく
投げつける鎖もない
力を込めるものも
あきらめるものもない
何だか 今ならよく見える
ありふれた 日々の泡の中で
生まれている 何かの芽が
こころを閉じる人
何でもうたがう人
何にでもおびえる人
だれにでもゆだねる人
うしろをふりかえる人
ふりかえったらひきかえす人
約束をやぶる人
それにも気づかない人
お前は なぞに満ちあふれて
またしても 腕をスリぬけて
いつも眼の前で 笑っている
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虚空の屋根 – 山本精一 いつもなんの まえぶれもなく白い霧のようなものに覆われて心うばわれ追いかけたものもなんの余韻もないままに なくなる大きなてのひらの上を 走りつかれてときどき ハ
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EVER GRAY – 山本精一 今日は何をしても どれもつまらない鏡を見ながら 顔をしかめたりむりやり誰かに 電話してみたり久しぶりに 本をひらいては閉じてあたらしい僕らは深みどり急な光あびて
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未来図 – 山本精一 はじまりという終わり時計のネジ廻すのは誰?進むべき明日なんて疑い続けくたびれてしまった風が渦巻く空狙い撃てあざやかに弛むカイトの糸放つことができたら世界はぬかる
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