山本朝海

lamp shade – 山本朝海

ぶら下がる月 辿る指先 欠けゆく灯の先には
まばたきで 無理に笑った あの日の君と、あたしの、影

滲んでく空 握りしめた手 赤くなった三日月
見過ごして 君の言葉さえ 聞かないでいたこと許して

何度も何度も 叫んでももう届かずに
つないだ日々だけ まぶたの裏に焼きついて
今も残る君の傷跡

「どうして君は そんなにいつも 自分を責めているの?」
優しさも 揺れないその瞳(め)も 誰でもが持てるわけじゃないよ

ふるえたこの手をつないでくれた君の顔
消えない温度と 忘れられないあの声を
響かせて今日は眠ろう

何度も何度も 叫んでももう戻れずに
つないだ日々さえ ほどける時を待ちつづけ、黙るの

ゆるんだその手を もう一度きつく結ぶから
いつでもいつでも あたしはここでうたうから
だから今はもう泣いていいよ

あたしの横で泣いていいよ。

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Hello – 山本朝海

Attention 今ここではじまるよ憂鬱な日々 蹴飛ばしてゆこう窓を開けたらさっきまで眠そうにしてた白い空も 君と見れば違う色をつけて光るでしょ角度つけたらL

Piece – 山本朝海

噛みついた指にからむ白い糸 巻きつけて夜を超えてく僕と淋しがる君の指は泳いでく 明日を探して今日を紡いでゆく僕の知らない間に目の前は 温もりと色を失くしていった

靴ひも – 山本朝海

ゆめうつつに振りかえる 髪が右頬打つあなたの声がしていた 空気はあたたかくてすれ違うといつも吹く あなたの作る風立ち止まって靴ひも結った あたしは知らないふり左

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