小池徹平

dawn – 小池徹平

街灯りに少しだけ
嫌気がさす時もあるさ
満たされない何かが出口探してる

現実はいくつもの
選択を迫ってくるけれど
いつも迷ってばかりだね

ポケットわずかな
願いを詰め込んでも
すり切れてどうすることも出来なくて
振り返っては途方に暮れる

急に独りになりたくて
夜の高速ただ走ってみた
捨てられなかった思いさえ
今なら捨てられるさ
どうしようもない事なんて
ありはしないと言い聞かせてみた
切り裂く風の音だけが
窓から聞こえてくる

真夜中見知らぬ場所
高台の公園駐車場
冷たいアスファルトの上に寝ころんで

なんとなく濁ってるような
曇り空に見えたけれど
よく見りゃ全部星の海

時折流れる
星に願い聴かせて
そんなこと真面目にしてる自分が
なぜか急に可笑しくなって

僕の些細な現実も
時に引きずられる感情だって
どうでもいいような事のようで
ホントは意味があるんだ
傾いた三日月にも
輝く幾千の星にも
吸い込まれてしまいそうな
小さな僕の願い

もうすぐ夜が明ければ
淡い光に星溶けゆく
白く吐き出すため息も
霞んで消えてしまえ
凍えるような空気さえ
今はなぜか温もり感じて
自分の中で何かが
加速して変わってゆく

遠く東地平線
ピンポン球のような太陽が
少しずつ浮かんでくれば
世界が見えてくる
放射状に広がる
光の帯身体突き抜け
心からそう思えるんだ
世界は回り続ける

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