小川みすず

  • 愛着駅 – 小川みすず

    閉まる扉が 指をほどき別離(わかれ)を急かす ベルが鳴る愛しながらも この街を離れることを どうか許して…あなた あなた さようなら でも忘れない夢の名残り そっと心に ひとり 生きてゆくの 車窓(まど)に浮かんだ 笑い顔を掻(か)き消すように 雪が降る離さないよと 抱き寄せたあなたの声が 遠く聞こえる…涙 涙 溢(あふ)れても もう戻れない愛し合った 思い出ばかり 胸に 降り積もる 揺れる列車に…

  • 北九ブルース – 小川みすず

    愛した振りして 本気にさせたアイツが恋しい 夜もあるにじむ涙の 門司港(もじこう)レトロ憎い仕草が また浮かぶあぁ… おんな泣かせる 北九ブルース 揃いの浴衣で 身を寄せ合って心にともした 夢あかり小倉(こくら)太鼓が 響けば胸に思い出させる あの笑顔あぁ… 忘れられない 北九ブルース 噂を尋ねる 京町あたり捜せば空似の 後ろ影みれん後引く 紫川の夜が切なく 更けてゆくあぁ… おんな泣かせる 北九…

  • 空行く雲よ – 小川みすず

    愛することに 迷ったら空行く雲に 尋ねてみよう離ればなれに なりながらどうして泣かない 千切れ雲恋人 信じていると 云うのでしょうか雲よ 空行く雲よ 教えて 愛することに 疲れたら夕焼け雲に 尋ねてみよう闇が間近に 迫っても真っ赤に燃えてる 茜雲(あかねぐも)明日(あした)が 誰にも来ると 云うのでしょうか雲よ 空行く雲よ 教えて 愛することに はぐれたら朝焼け雲に 尋ねてみよう闇を押しのけ 秋空…

  • Summer Timeを聴きながら – 小川みすず

    夕暮れの 町にあの人はあたし残して 消えてった見えなくなっても 口笛のSummer Time Summer Time 聴こえて来るよ「今度逢うときゃ 堅気でいるよ」本当かしら 本当かしらそれならいいが… 十六で グレて家を出て母を泣かせた このあたしあいつが時折(ときおり) 口遊(くちずさ)むSummer Time Summer Time 大好きだった知らず知らずに 涙がこぼれ幼い頃が 幼い頃が瞼…

  • 青空気分 – 小川みすず

    風采で男の値打ち決めちゃいけないと思うけどでもね ヨレヨレのジャンパーにくたびれ果てたハンチングまるでファッションご縁のない御仁(おひと)行きずりに声かけた その訳はあなたが落した「中也」の詩集ふるさとの青い空みつけた気分 コチトラも自慢じゃないが故郷(くに)は雪深い田舎町でもね 東京に来る時はおめかししたよ それなりに馬鹿にされたくなかったからなのさ行きずりに声かけた その訳はあなたの笑顔とズウ…

  • 喝采 – 小川みすず

    いつものように幕が開き恋の歌うたうわたしに届いた報(し)らせは 黒いふちどりがありましたあれは三年前 止めるアナタ駅に残し動き始めた汽車に ひとり飛び乗ったひなびた町の昼下がり 教会のまえにたたずみ喪服のわたしは 祈る言葉さえ 失くしてた つたがからまる白い壁細いかげ長く落としてひとりのわたしは こぼす涙さえ忘れてた暗い待合室 話すひともないわたしの耳に私のうたが 通りすぎてゆくいつものように幕が…

  • 新宿の女 – 小川みすず

    私(あたし)が男に なれたなら私(あたし)は女を 捨てないわネオンぐらしの 蝶々にはやさしい言葉が しみたのよバカだな バカだなだまされちゃって夜が冷たい 新宿の女 何度もあなたに 泣かされたそれでもすがった すがってたまことつくせば いつの日かわかってくれると 信じてたバカだな バカだなだまされちゃって夜が冷たい 新宿の女 あなたの夢見て 目が濡れた夜更(よふ)けのさみしい カウンターポイとビー…

  • 女の意地 – 小川みすず

    こんなに別れが 苦しいものなら二度と恋など したくはないわ忘れられない あのひとだけど別れにゃならない女の意地なの 二度と逢うまい 別れた人に逢えば未練の 泪をさそう夜風つめたく まぶたにしみて女心ははかなく哀しい 想い出すまい 別れた人を女心は 頼りないのよ泪こらえて 夜空を仰げばまたたく星がにじんでこぼれた 人気の新着歌詞 愛されたくて – 小川みすず この街は 泥の河もがくほど …

  • 大阪情話~うちと一緒になれへんか~ – 小川みすず

    人はこころや銭やない泣いたらあかん 泣いたらあかん 別嬪(べっぴん)台なしや飛田のお店に出るという 十日戎(とおかえびす)の前の晩あんたがいうた言葉を忘れへんうちは今でも 忘れ 忘れへん 「泣きながら通天閣見上げこれでうちの人生終りやと思った。けど死んだらあかん。精一杯生きてみよ。あんたの言葉きいてそう思たんや。」 何が不足や知らんけどすねたらあかん すねたらあかん 男がすたります無い無い尽くしで…

  • 空港 – 小川みすず

    何も知らずに あなたは言ったわたまには一人の 旅もいいよと雨の空港 デッキにたたずみ手を振るあなた 見えなくなるわどうぞ帰って あの人のもとへ私はひとり 去ってゆく いつも静かに あなたの帰りを待ってるやさしい 人がいるのよ雨に煙った ジェットの窓から涙をこらえ さよなら言うのどうぞ戻って あの人のもとへ私は遠い 町へゆく 愛は誰にも 負けないけれど別れることが 二人のためよどうぞ帰って あの人の…

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