小山絵里奈

白熱 – 小山絵里奈

君の形を 夜の言葉を
愛の自由を 数えた指を
白い世界を 赤い唇を
小さな眩暈を 焦がれた時間を

遠くなる 遠くなる
雲のない空を見失う
間違った黄昏 黄昏が 歪ませていく

濡れた空気を 痺れた体を
イメージの中を 描いた螺旋を
白い世界を 赤い唇を
失った息を 白熱の温度

遠くなる 遠くなる
透き通った紅を忘れる
止まれない熱だけ 喜びを歪ませていく

遠くなる 遠くなる
雲のない空を見失う
間違った黄昏 黄昏が 歪ませていく

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ディナー – 小山絵里奈

今夜の獲物はだらけそうな香り舌舐めずり はしたないお行儀悪い子は知らない手を合わせて喉を鳴らして骨も砕いて残さないでデザートはいらないはち切れそうだわお隣さんに

妖精より – 小山絵里奈

青い月夜の印を憶えてる この羽あの歌を君に囁いてあげる そっと君が柔らかなまどろみに迷えるように君を暖める夢の続きになるように甘い月夜の約束を知ってる この羽あ

Dance with Tarantula – 小山絵里奈

毒蜘蛛と遊ぶ子供 陽気に踊り秘密の扉の向こう 心で歌いましょう七色の身体を 自由に操れば魅惑の糸張り巡らせ どこへも行けるここにおいで 頭で唱えて夜から飛び出す

音里 – 小山絵里奈

ようこそ海のお城へ 憧れていたでしょうゆらゆらゆれる波は いたずらな音姫の調べ浮かぶ音色が 誘うようにここへたずねて 深まるところへ夢のように しかけた ほどけ

夕焼け – 小山絵里奈

いつか 見てた 空と 雲とここから ひとつに つながってゆく声は 遠く 風は 近くここから ひとつに つながってゆく夕焼け色を 今日も残して帰れない きみを残し

梔子 – 小山絵里奈

茜さし 南南東の風なびけば 薫り残してなまあたたか 巡る季節に 重なれば言葉なくした陽気に飾れば 梔子の花幾度の 斑模様を空で感れば 肌で伝えて花びらまた 揺れ

you & – 小山絵里奈

誰かの声か 何かがベランダの風 消えた頃あの街を少しプラモデルにしてあたしは迷わず逆さまにしてそうすれば きっとあなたのことそうすればすぐに見つけられるのにそう

花唄 – 小山絵里奈

ひらりたひらり 花唄ひらりひらりたひらり 花簪ひらりたひらり 花唄気取りひらりたひらり 指遊びひらりたひらり 花札めくれひらりたひらり なまあくびひらりたひらり

MONSTERS BIRTHDAY – 小山絵里奈

わたしの大好きなモンスター 裸足で出歩いたりしたらコンクリート熱く焦げるから 少しだけ大人しくしていてねお誕生日にはとてもお似合いの ピンヒールをあげるわ欲しか

空中遊園 – 小山絵里奈

折り鶴は舞い 君を迎えて鼓動に触れ合う 高鳴り上昇空中遊園悠々来雲黎明の陽よ差し伸べているよ行方は彼方へ 君を放して夢じゃない夢 どちらに登場空中遊園悠々来雲黎

MY FAVORITE THINGS – 小山絵里奈

Raindrops on roses and whiskers on kittensBright copper kettles and warm woolen

MY MUSICAL – 小山絵里奈

ミュージカル ミュージカルおどけてばかりでミュージカル ミュージカル忘れてばかりではだめだって わかっているはずなのにまた外してる このリズム恋の魔法から覚めな

ピエロ – 小山絵里奈

しなやかなわたしの髪は 自由気ままにどこまでも伸びて もう月まで届きそうピエロさん、もし困っているならどうぞこの髪を綱渡りに勇敢なこの髪は 恐れを知らずはさみに

ハ→ト – 小山絵里奈

水たまりの中 裸足で駆けてゆくわ雨やどりなんて とてもしていられないわ病まない この強暴な ハ→ト どうか 抱きしめて!暗闇もどこでも 裸で飛び出てゆくわコウモ

此花咲耶姫 – 小山絵里奈

淡く綻ぶ 桃色桜 春の嵐に誘われ鳥も喜ぶ 弥生の桜 孤を描く蝶にも酔う穏やかに舞う 花びらの恋清らかに咲き 夜露に潜む浅くまどろむ 桃色桜 夢の涙に洗われ甘く絡

驟雨 – 小山絵里奈

ゆめのあとさき七重のト音ひかりとかげの織り成すようにしずかに巡る時は置き去り驟雨の露はゆめのあとあじゆめのあとさき一重結びひかりのかげの染め返すようしずかに巡る

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