太田裕美

  • 神様のいたずら – 太田裕美

    新幹線の「のぞみ」で京都へ文庫本手に顔あげたらあなたが立ってた指定席に隣り合わせた偶然 確率を計算してさよならは二年前運命のあやつり糸ねえ背中に見えない? 神様のいたずら Fu Sha la la…(しゃくにさわるけど)神様のいたずら Fu Sha la la…(内心、嬉しい) 君の作るカレーが時々食べたくなるよ泣かせることぽつりと言うのね遠回しに言葉のサイン投げて 今 時速300キロ幸福に向かっ…

  • 桜月夜 – 太田裕美

    後悔はないと こぼした涙キラリと光って 落ちた夢を追いかけて 過ごした日々は無駄ではないと 呟いた真面目に生きていくことは辛いことばかりと寂しく笑う 横顔にはぐれた 流星 ひとつ忘れないで 胸の奥の 希望の光は 灯っているわその手の中 溢れる未来 掴むのは 信じる力 涙をぬぐった その指先で未だ見ぬ 明日を描こう夢を追いかけて 過ごした日々はかけがえのない 宝物正直者は馬鹿を見るそんな世の中とあき…

  • ステキのキセキ – 太田裕美

    赤いハイヒール 脱ぎ捨ててドールの時代に おさらば冷たい九月の雨が 残してた最後の一葉も 散ってゆくわ 風をあつめ 深呼吸しあわせ未満 足るを知るの 意識次第 どんな時も生まれ変わるチャンス夢を求め まっすぐに生きて行く 雨だれに揺れた たんぽぽ南風に乗って 北の空へ恋愛遊戯は恋人たちの100の偽りで ピリオド 涙拭いた ハンカチーフ夕焼けに溶け 上弦の月 心軽く 思い 届け人生は不思議ね心弾む …

  • 魂のピリオド – 太田裕美

    海と空 同じ青だね水平線 ほら薄れてく何年もつきあったのにこんな青はじめて見るね 描いてた未来の絵から知らぬ間にはみ出していたくちびるが何か言いかけ言えぬまま笑顔が凍る 魂のピリオド暮れなずむ空に星ひとつ魂のピリオドうやむやな愛に句読点 水鳥が急降下して波を切りまた舞い上がる私たち 心の奥を見せあったことなんてない 桜貝拾う振りして肩を抱く腕を外したこんなこと続けていても同じ傷 繰り返すだけ 魂の…

  • キャンディ – 太田裕美

    Candy, I love you 目覚めてよ窓を越えて ぼくは来たイバラに囲まれ眠る横顔を揺り起こすのは風さ Candy, I love you 許してよダイヤモンドは持ってないけど草の葉に光る朝のきらめきを素肌にかけてあげる ぼくは君の中溶けてゆく寒い心 そのやさしい手で包んで…Umm Candy 君はぼくの中ひとつだね夢の渦に巻きこまれて舞い上がるよI love you Candy, I l…

  • 恋人たちの100の偽り – 太田裕美

    ゼラニュウム香ばしい坂道の朝花の茎折りながらあなたが聞いたもしぼくがいなくても生きてゆけるね平気よとくちびるとがらせたっけ嘘つくの下手ね 私って ほんとは愛してるのに見破るの下手ね あなたって 笑顔の裏には涙があるわああ恋人たちの偽りは 100もあるけど好きよって囁きだけは 真実でした ゼラニュウム色変えて水色の丘くちづけが下手だねとポツリとあなた比べてる人がいる! 走る予感に問いつめりゃばれたか…

  • 風信子 – 太田裕美

    僕の髪の毛を ひとすじ指に巻きつけて待つというお前の黒い瞳の色がブルーに変わる綺麗だよ 映画のセットのようだね土煙走る冬の駅まつ毛に涙はしらせながらお前は影を見ていたね 風信子 都会へ行っても風信子 風で知らせるよ風信子 枯れずに待っててくれよ あれから半年流れて街へ来ないかと手紙を書く返事にゃそうさ 「うぬぼれないで」七文字 それがピリオドさ 風信子 音もなく咲いて風信子 声もなく散った風信子 …

  • 風をあつめて – 太田裕美

    街のはずれの背のびした路次を 散歩してたら汚点だらけの靄ごしに起きぬけの路面電車が海を渡るのが 見えたんですそれで ぼくも風をあつめて 風をあつめて蒼空を翔けたいんです蒼空を とても素敵な昧爽どきを 通り抜けてたら伽藍とした 防波堤ごしに緋色の帆を掲げた都市が碇泊してるのが 見えたんですそれで ぼくも風をあつめて 風をあつめて蒼空を翔けたいんです蒼空を 人気のない朝の珈琲屋で 暇をつぶしてたらひび…

  • First Quarter ―上弦の月― – 太田裕美

    振り返るたび 遠ざかる日々だから前を向いて歩こう いつも流されるのも 仕方ないけど自分らしく 生きていこう 願いはどんなことだって叶うものと信じていたけれど水にうつる上弦の月誰にもすくえないもの? 追いかけるほど 逃げてゆくのね知らん顔で 遠いところで 見てて悲しいことも 嬉しいこともすべて包んで 満月に 空にはたくさんの星がキラキラと瞬いているけれど水にうつる上弦の月せめて揺らしてみようか水に揺…

  • 水車 – 太田裕美

    水車がまわります カタコト カタコトあなたへの愛がまわります カタコト カタコト背中を向けた あなたの姿私の思い から回り愛する気持ちが 弱すぎると水車も動きが止まりますもっと、強く愛して下さい 水車がまわります カタコト カタコトあなたの言葉がまわります カタコト カタコトあんまり 強く見つめないで消えてしまうわ 水しぶきあなたの愛が 強すぎると私はついてゆけないのもっと ゆっくり愛して下さい …

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