大貫妙子 & 坂本龍一
3びきのくま – 大貫妙子 & 坂本龍一
果てない宇宙で
今日も夢を見た
星も瞬たかぬ
黒い闇の中で
風に揺れている
葦の茂る原
波の打ちよせる
砂丘に降る雪を
待つ人の呼ぶ声は
幾千の時を越え
届くだろう
ただ ひたすらなその思い
孤独な闇をいつか
照らすだろう
すべては流砂の
中に消えてゆく
眩い命の
光跡を残して
果てない宇宙で
生まれた奇蹟は
泡のひとカケラ
深く藍い海の
果てない宇宙で
今日も夢を見た
星も瞬たかぬ
黒い闇の中で
風に揺れている
葦の茂る原
波の打ちよせる
砂丘に降る雪を
待つ人の呼ぶ声は
幾千の時を越え
届くだろう
ただ ひたすらなその思い
孤独な闇をいつか
照らすだろう
すべては流砂の
中に消えてゆく
眩い命の
光跡を残して
果てない宇宙で
生まれた奇蹟は
泡のひとカケラ
深く藍い海の
つないだ手に夏の匂い海へと続く道光る波と ひとひらの雲遠い蝉時雨山が燃えて草は枯れて瞳に秋の色風が立てば 心寒く陽だまりの冬求め続け待ちぼうけのあなたのいない季
汗を流そうごはんを食べようぐっすり眠ろうつま先まで無邪気に笑おうたくさん泣こう見たら助けよう手をのばして悲しいことばかり伝えてくるNEWS心の力で飛び越えようふ
会いたい人なら 会いに行けあの山を越えて 今すぐ会いに行け悩みがあるなら 旅に行け心を鍛えて 一人の旅に行けもうすぐ笛が鳴る白い駅を汽車は動き出す 君を乗せて愛
ひびわれた壁と 街路樹のむこうに笑い声が聞こえる 若いふたりの夢は剥ぎ取られ 輪郭を失い取り戻せない時を 私は歩いていく私はあなたと どこかですれ違う閉ざされた
よく似合うと買ってくれた夏色の服を今年もひとりで 抱きしめて仕舞う青いインクなくなるほど愛しさを綴り励ましなぐさめ指さきが染まるあなたを縛る想い出をそっと解いて
夜露に濡れ その葉をたたむ幼い頃の 姿で眠る花は目覚め 月を仰ぐ名はネムノキ 夏の夜の満ちては欠けてゆく星霜の果てなくしたのだろうかソロモンの指輪を光と闇がつく
乾いた道をころがる太陽うちすてられた望郷の想い時の狭間をさまよう情熱空を映した瞳の色すべてを無くしすべてを手に入れ場末の店で踊るTangoあなたの前ではただの道
夕焼小焼の、赤とんぼ負われて見たのは、いつの日か山の畑の、桑の実を小籠に摘んだは、まぼろしか十五で姐やは、嫁に行きお里のたよりも、絶えはてた夕焼小焼の、赤とんぼ
眼差しの不実さと気高さに溺れていた狂おしい夏だった青空も 声も小さな死のようにこれ以上愛さない禁じる愛おしさで瞳は 傷口と知る魂の別々の惑星に僕たちは棲む双生児
はじめての場所静かな街ここであなたはおおきくなる庭さきに いま錆ついてる自転車がある息を秘めて今では他人と呼ばれるふたりに決して譲れぬ生き方があったとりとめもな