死んだ男の 残したものは
一人の妻と 一人の子供
他には何も 残さなかった
墓石ひとつ 残さなかった
死んだ女の 残したものは
しおれた花と 一人の子供
他には何も 残さなかった
着物一枚 残さなかった
死んだ子供の 残したものは
ねじれたあしと かわいた涙
他には何も 残さなかった
思い出ひとつ 残さなかった
死んだ兵士の 残したものは
こわれた銃と ゆがんだ地球
他には何も 残せなかった
平和ひとつ 残せなかった
死んだ彼らの 残したものは
生きてる私 生きてるあなた
他には誰も 残っていない
他には誰も 残っていない
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人混みに忘れられた小さな駅の階段降りれば懐かしいダイアナが聞こえる白い坂を登るとやり切れなかった恋もサフランの香りに包まれるウィングスカイブルー女が羽を休める場
何よりも正直に言いましょう恋しいことが抱いて欲しいことでもないのです愛することが共に暮らしたいことでもないのです私は 自分が大事になりました熱に浮かされるままそ
ララララ……白いしぶきあげて 今流れおちる情熱が滝になって あふれおちるの心はノンといい 体はうなずく遊びじゃない恋も いつか二度目の夏よ夜空おおいつくして光る
あまったれ男ふりすて思いきり強いこいつと綱渡りしてる気持で荒っぽい恋してる うわさのなかではちきれる胸にたまのあせをしておどる私は燃える野生の女よしばってもむだ
水をくださいな この花に愛をくださいな この胸に息も苦しげな 感じなの私 渇いた 花だからやわらかな 私の 胸の上でねむらせて あげたいのそんな 愛の瞬間を 誰
ああ マンゴの木の下でああ まるい月の夜に私は ひとりで こっそりかくれてあなたの来るのを 待ってるわああ ジャスミンの香りがああ 甘くささやいて頭の中まで し
内緒にしといて この部屋にくることはそんなことばだけを 口にしたあの頃そこはチャイナタウンざわめく街角で あなたと出逢った海を撫でるイルミネーション頬を撫でてく
これしか これしかこれしかないのですこれしか これしかこれしかないのですわたしと あなたの間には焼けた肌に白い歯がとても印象的だったそんなあなたに夢中だったのだ
言葉濁して 横顔みせて煙草のけむりで 会話をつなぐ思ったよりも 辛いものですね別れの気配レコード止めた 部屋の中ではこれからあなたが 言いだすはずのその一言が
男の名前で 出した手紙をあなたは読んで くれたでしょうか雨ふる夜更けに 肩をすぼめてポストにそっと 入れました待って 迎えて 送って 泣いて一緒に住む日 ほど遠
あたし 生れは横須賀あたし 淋しく育った海を 見つめながらだから やさしくされるとあたし 断われないのよ誰に 誘われても自慢の髪を解いてあんたに抱かれたけど汗に
それほどでもないわ 噂はみんなうそよ殿方ごろしなんてきいてよもしもそんなこと 好きなあのひとの耳に入ったら 叱られるわ恋の経験は うそじゃないけれど達者な方じゃ
口紅のあと グラスに残し踊り狂った あの日の私男の腕の中にこぼした涙の数など 数えたくない…囁きが飛ぶ キャンドルの下心はすでに 死んでいるのに暗いフロアーに赤
冷たくなった 貴方だけれど淋しい時は たよれるようなそんな気がして 真昼の部屋で一人 ねころび 涙にくれた幸せそうな 奥さんや可愛いさかりの 坊やのこともすべて
思惑通りに 事が運んであなたはとっても 気分がよさそう押したりひいたり 教科書通りに宵から私を 口説いているわきらいなタイプじゃ ないけれど抱かれるほどでもなさ
見られている この背中に近づく恋よ肩にくいこんだ サテンの水着が目立つなら 目立つなら仕方ないわくちべに直して ふりむく砂浜その人は その人は危ないわ身体半分
いきなり踊ろうなんて遊びなれた人かしら肩を抱かれ 恋をしそう夏のせいかしらやけた肌にふれてくる踊り方が気になるのこのままだと 恋をしそう夏のせいかしら助けが要る
愛して 今夜はふたりすべてを あなたにあげるもう駄目 世界がとまる真赤な火花がとんでいるわどこかでドラムが鳴っているわ愛してしまえばいのちがけ心もからだも粉にす
ああ ああ ぬぎすてて 裸足で踊るわめんどうくさいことは 私には似合わない私は野性の女豹 裸足の女王燃えてもっともっと 燃えて火のように抱いてもっともっと 抱い
誰もが 港町のカフェでお酒ばかり飲んでる物憂げなマリーに 恋をするけど船乗りに 口笛吹かれても微笑み返すだけ港町のマリーは 誰も愛さないむかし暮らした男は ある