埋火

遠い散歩 – 埋火

なにもない ここがすき
なにもない あなたがいい

手の鳴る方へ 静かに這う呼吸

だれもいない だれも知らない

なにもない ここがすき
なにもかわらない ことがときに

怖さを増すのです 踵を返して歩くのです

だれにも言えない だれも知らない

遠くて 近い人
遠くて 速い日と

ひとつのこと そうぞうで
きること

だれもいない
だれも知らない
なにも言えない
だれもいない

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エンドロール – 埋火

経ち疲れて 朝のねごとおわったこと全てがただそこにあったときただ それだけのこと通りを歩く 静かに汚れた美しさを話す相手もいないままただ それだけのこと最期に目

ひみつ – 埋火

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漂うのはわたしのふね ただひとつ会えてうれしい人などいやしない次の町までは春をついやす独り言さえ行くてに溶けて反転する空をかみ 日々の恥百舌のさえずり「キィ」と

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ひきしおのにおいと いくつかのなぞなぞ解いたり 唱えたり夕立で生まれかわる まちのいろが増すころわすれられる過去みちしおのリズムと いくつかのなぞなぞ解いたり 

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Letter – 埋火

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雨上がり 低く沈む雲風は北から少しだけ届けない歌はハミングにかえて「そんな簡単にわかるわけないでしょうよ」気にかかることは忘れて 少しだけ見上げるあんたが いな

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