吉田拓郎

僕の唄はサヨナラだけ – 吉田拓郎

君が僕をキライになったわけは
真実味がなかったって言う事なのか
そんなに冷たく君の愛を
おきざりにしたなんて僕には思えない

だけど もうやめよう
髪の毛を切っても何ひとつ変わらないよ
そんな僕 ガンコ者

遊び上手は誰かさんのもの
どんなに僕が君を欲しかったとしても
言葉がなければ 信じない人さ
言えないことは勇気のないことかい

だから もうやめよう
静かな店も 僕は好きなんだ
キライだよネ 君は

信じる事だけが
愛のあかしだなんて
借りて来た言葉は返しなよ

突き刺す様な 雨よ降れ
心の中まで洗い流せ
忘れる事は たやすくても
痛みを今は受けとめていたい

せめて この町に
恋を知ってる雨よ降れ
なぐさめの前に

やさしい唄が町をうるおし
君までつつんで運び去ってしまう
別れの時は 僕が唄う時
僕の言葉は君へのサヨナラ

それが 今の僕だから
君はキライになっちまったんだよネ
淋しさはウソだね

二人でどこへ行っても
一人と一人じゃないか
触れ合いは言葉だと口ぐせだネ

肩をよせて歩く事にも
疲れたんだよ 僕は何となく
誰かに会ったら こう言ってやれよ
あの人 愛をワカラナイ人ネ

それで サヨナラさ
想い出話が 一つふえたネ
今度こそ サヨナラ

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