吉岡秀隆

どうしようもないこと – 吉岡秀隆

どうしようもないことなんて世の中にはいくらでもある
たとえば愛した人が僕の手を振り切ること
はりさけけそうな胸を抱えそれでも働く続け
存在理由すらなくして誰を演じよう
空はこんなにも高く叫び声すら消えてゆく
何のために生れたとか何のために生きてゆくとか
わからなくなることが多い
生れた街を呪うほど悪くもなれず膝を抱えるたび
高鳴る鼓動に耳を傾け見上げれば愛した人が
いつだって僕の手を握ってたはずなのに
君だけが

どうしようもないことなんて世の中にはいくらでもある
たとえば信じた人の命が尽きること
生きてく辛さにとまどい夜の街を一人さまよえば
あきらめた人が酒臭い声で人生を歌う
星は北風に吹かれ時は無情にも過ぎる
何のために生れたとか何のために生きてくとか
わからなくなることが多い
生きてくために街に殺されたやさしさが行き場を失う
あきらめるわけじゃ受け入れることが真実だと思った
あの日の僕を抱きしめてくれたはずなのに
君だけが

尊い命に守られて誰もが生まれ生きてくはずなのに
かけがえのない人をなくすたびに僕の鼓動は叫び狂い
死ぬまで僕は生きてくってこと
すべては受け入れること
すべては受け入れること

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