吉岡亜衣加

  • 花霞 – 吉岡亜衣加

    想い出は花霞の中永遠(とわ)の夢 詠むように… 憶えてる あなたと過ごした折々の空の色彩(いろ)ゆるやかに明日へとたなびく雲見上げながら 麗(うら)らの春の宵並んで語らい歩いた光る夏の木立を抜けて眩しさに触れ 想い重ね合った めぐりめぐる季節 旅をして気づけばまた桜舞い降る頃優しく強くただ 吹き抜ける風は記憶 呼び覚ましてく 時代(とき)の闇にいつか音もなく消えてしまう過去の罪痕(つみあと)さえあ…

  • 雲の果たてに – 吉岡亜衣加

    たなびく時の透き間からこぼれ射す 夢の名残り香 見えない明日を探しては織りかさねた うたかたの日々 ざわめきと 熱い空気に戸惑いながら 運命(さだめ)を分け合った 流れてゆく 雲の影に願いを 預けたまま目を閉じて 想い委ねれば誠がはためく 今でも ほのかに揺れた 言の葉は想い出の宿り木のよう 見果てぬ天(そら)の波間へと浮かんでゆく 数多の記憶(ひかり) 聴こえるの 風の匂いがあの日のままに 私を…

  • 刹那の鼓動 – 吉岡亜衣加

    刹那の鼓動鼓動をかき鳴らせ その命賭けて血も涙も振り払うように 絶望蹴散らす光 轟音の中で翔る誰かの命護れるのなら それが宿命明日も知れぬ 移りげな風の色 揺るがない秘めたる誓い残酷な世界で今、刃 契り貫く 鼓動をかき鳴らせその命賭けて血も涙も振り払うように咲き急ぐ想いはらり刹那を抱きしめて蒼天切り裂いて痛みを分け合うこの希望明日へと託す輝く泡沫の花強く咲き誇れ 刹那の鼓動響け 陽炎揺らめく大地 …

  • 誓ノ花片 – 吉岡亜衣加

    宿命(さだめ)の空に 花びらが今 烈しく 吹き荒れる 凛と立つ 浅葱の背中の覚悟を見た日から きっと決めてたあなたの眼差しを信じ抜き 生きると 千の夢とただ一つの誠 胸にいだいて時代(とき)の風が逆巻いてもともに往くこと 誓って 小さく響いた刃音はいつかの契りの証 常闇に彷徨う夜には勇気をくれるでしょう もしこの身が 血に濡れたとしても守りたい 願った 千の痛み背負いてなお 譲れぬこの想いはたとえ…

  • 夢燈りの空 – 吉岡亜衣加

    明けてゆく浅葱の空浮かぶのは忘られぬ面影 たった一度の命を生き切る意味を謳うようで 誓おう 今 ここに在る自分だけの道を踏みしめ進むと 時のはざまそっと 埋もれてゆく過ぎ去りし日の 名もなき物語はどんな時もきっと 胸の奥ずっと 燈り続けてく 泥を吸ってなお凛とまっすぐに咲く蓮の姿は たった一つの真をそっと湛えて水面揺らす 流れてゆく千切れ雲いつかいつしかまた出会える気がして 時を旅しては 綴ってゆ…

  • 絆火燃ゆ – 吉岡亜衣加

    風は騒ぎ 闇は軋む刻告げの予兆(きざし)が如く 天(そら)を仰ぎ 夜明けを待つただ名もなき あてどなき痛みは何を望んで 何処へ向かう? その信念(おもい) その誠明日へ往く道を照らせ迫り来る時代(とき)の刃(は)が命さえ斬り裂いても 明々と 貫くのは 己が誇り其々の夢を燃やして 遥か遠き 地の涯てまでただひたすら 振り返ることなく生きた証を 刻むように 吹き荒れる運命がもし全て連れ去っても巡り会い…

  • 願ノ河 – 吉岡亜衣加

    夜の水面に 星の明かりがせせらぎ揺れる 川縁を あなたとふたり 並び歩けばまるで天(そら)の小道みたい 手を伸ばしてそっと確かめた温もり過ぎし季節の 記憶(ひかり)が降るようで まぶたに浮かぶ 銀の星粒はきっとひとつひとつ 生きた想い出の結晶時を越え 優しくまたたいてる 散りばめられた 夢のかけらが 願いの河に眠る頃 このままふたり 鵲(かささぎ)の橋渡るように 明日の岸へ ねえ気づけば 夜は穏や…

  • 星の咲く道で – 吉岡亜衣加

    深い夜のたもとでそっと 耳のおくにささめくあなたの声 優しく沁みるようで 時はただなだらかに巡り 辿り着いたこの場所慈しみをかさねあう そのたび ほら 暗闇の中に ほのかな希望(ひかり)が一つ二つと ともって いつしか満天の星に照らされてた 信じた明日へと 夢の咲く道を あなたと行けるのならきっともう何も怖くはないから 真っ直ぐに伝えたい強さも脆さも知っている だから 誰より近くで今 小さなよろこ…

  • 夢はきっと – 吉岡亜衣加

    小さな種 この胸に誰もがそっと 育てている眩しいほど 陽を浴びて芽吹く思いを 君に伝えよう 勇気 ひとつで 変わってゆく時に迷って 傷ついて 強くなる 願った夢は きっと あした咲く花になる大事なことは ずっと 私らしく生きること 笑顔 涙 すべてが愛しくつむぐ 旅の途中ひとりでは 越えられない瞬間だって 君がいたから 何度 ごめんね ありがとうを繰り返しては 大人に なってゆく 出会えた夢は き…

  • 想ノ舟 – 吉岡亜衣加

    澄んだ小夜風が 玉響(たまゆら)を吹き抜けて涼やかな虫の音(ね)は ふたり包むよう こころ寄せ ただそっと同じ天(そら)を見上げた 優しい月影に 願いをあずけてあなたへ漕ぎ出した 想いの小舟 不意に揺れたのは 泡沫の花影(はなかげ)かまなざしで語らえば 時が止まるよう もし明日が見えずとも同じ今を生きたい 清(さや)けき月の下(もと) 祈りの調べは静寂(しじま)を流れゆく 木の葉が如く 巡り 巡る…

Back to top button