只野誠人&近藤譲

放課後ミッドナイト – 只野誠人&近藤譲

排気ガス 雑踏と喧騒 憂鬱な放課後
どれほど検索したって
この携帯は生き方を教えちゃくれない

夕暮れ目に染みる 独りの教卓
無記名 空欄で出した 人生の答案用紙

教科書には無いことばかりが
必須科目にされてるらしいんだ
どこか歪で戯けた雰囲気(くうき)が
体感温度を今日も下げてゆく

今 嘲笑って踏み荒らした奴の居場所は無いようです
この街の路地裏に潜んで生きてゆく

愛を求めて愛想笑い 横の芝は青いようです
投げ出され転げ落ちて 俯いていたら
嗚呼 気づけなかった 差し出された手の平に まだ間に合うのかな?
汚れ荒んで夜を鬱(ふさ)いでいた

弱さに手招かれ 鬼さんこちら
あの時 こうしてたら
きっと違ったはずなんだ

もう何十何百何千回も考えた
熱意も余熱が冷める程に

けど何十何百何千回の解答も
変わらず終いだった

諦めていた 自分一人が不幸の星の下に生まれたと思ってた

遥か彼方のまだ灯りとは呼べないような火花が眩しく思えた
日が照らすほど強く強く色付く影と二人で支え合ってるみたいだ

この人生という問いに模範解答は無いようです
躓いて転んだって前に進めばいい そうだ

今 間違って踏み外した奴も居場所はあるようです
この街の路地裏も照らしてくれるから
今駆け出したこの道は大人へと繋がるようです
いくつ歳を重ねたって憧れるその背中

差し出された手 掴む為に伸ばした手
「もう大丈夫だよ」
汚れ荒んだ夜が明けてった

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